今日は 月組公演 お芝居 「応天の門」 から。

 

平安時代の京の都に 実際に在った大きな門が タイトル名です。

 

劇中 その門の中へは 限られた貴族しか入ることを許されない・・

 

なんて説明も出てきます。

 

ざっくり言えば いまの国会議事堂へ入るゲート?みたいな感じか。 

 

 

現在は、京都駅からまっすぐに北へ延びる堀川通が、ほぼ市内の中央で

 

その東の烏丸通が経済の中心であり、また御所に接していますが

 

平安時代には もっと西の大宮通(千本通でもある)がメインストリートでした。

 

朱雀門、応天門とつづいて、その先に当時の御所があったのです。

 

現在の二条城の、西北になりますね。

 

じつは うちの菩提寺は 千本通に面したお寺なので

 

いつも お墓参りには 応天門のあった辺りを北上して行くんです。

 

そこを 月城さんや鳳月さんが通っていたかと思えば

 

なんか ちょっと うれしい・・ (いや それは役としてでしかないが)

 

 

まあ 古い京都の地名を書くだけで ページが埋まるので

 

そこは さっさと すっ飛ばしまして・・

 

応天門をくぐった先に待っているのは 権謀術策だらけ というお話です。

 

正義感が強くて まっすぐな主人公(菅原道真)は

 

自分も貴族やのに そういう貴族社会が許せない・・ 若いですからね。

 

で 若さに任せて あんなことやこんなことを してしまうのでした。

 

ゆく手に立ちふさがるのは 飛ぶ鳥落とす勢いの藤原一族

 

なかでも イケイケどんどんな 若手の基経(風間さん)

 

これが 道真を待ち受けるのちの運命の 因縁の対決の始まりともいえますが

 

お芝居は 若き日の道真で終わってしまうので 心配要りません。

 

 

道真を演じる月城さん 親友の在原業平を演じる鳳月さん

 

実年齢から言えば 業平~基経~道真 になって

 

業平と道真は めっちゃ離れているのに まあ そこは お芝居なので・・

 

劇中でも 道真は 「坊ちゃん」 なんて呼ばれます。

 

だいたい 18歳くらいの設定なのでしょう。

 

聡明さ、凛々しさも垣間見えるけれど 初々しさが格別なんです。 

 

そして れいこちゃんの上を行ってて驚くのは 帝の清和天皇を演じる千海さん

 

からんちゃんは なんと さらに若い15歳くらいの役? いやもっと年下かも。

 

それが 全然違和感ないのですよ なんちゅう お化け役者やねん!

 

まだ少年のようなあどけなさで キラキラした瞳で 高い声で

 

公家たちの進言に 「良いと思う♪」 「そうして たも♪」 って

 

もう 可愛いのなんの、このまま お持ち帰りしたくなる。  でも ね・・

 

これがジェンヌ最後の役 としては ご自身 どんな気持なのでしょうか。

 

 

娘役トップの海乃さん 今回は ヅカに珍しいLOVE封印で

 

ひたすら きっぷの良い姐御ですが これが 超お似合い。

 

男まさりの勝気な役は 本領発揮でした。

 

そして 唯一のお色気担当といえば やはり 業平のちなっちゃん。

 

もう フェロモン駄々洩れ~ 誰彼かまわず 粉かけてまわる。

 

この役は あなたしか おらんね。

 

にしても 貴族が黒いロングブーツをはいている ヅカのルーティーンよ。

 
るうちゃんの渋い権力者も 味わい深かったし
 
るうちゃんの後は任せて感な 春海くんも 良かったです。
 
るねちゃん演じる伴善男は のちの応天門の変を思えば 胸が痛い。
 
そして 隠し玉的てらちゃんの ジェンヌ捨ててる覚悟は頼もしい。
 
 
ずいぶん ネタばれしてしまったでしょうか。
 
日本史を知らなくても 原作を見てなくても  楽しめること 間違いなし。
 
舞台の写真は出せませんので
 
往時の応天門を小ぶりに再現した 平安神宮の応天門の写真を どうぞ。
 
大道具さん なかなか良い仕事 してますね~