彼は、彼女との最後の会話を
悔やんでた。
私は、ありきたりな言葉で
励ますことしか出来なかったな。
葬儀に、彼だけ行った。
彼女の父親になじられたと
言ってた。
そのあと、彼は、仕事に
没頭して、
しかも、信じられない事に、
別の女性と子供を作り
結婚した。
私は、なじって責めようと
思ったけど、責めなかった。
彼のやっと見つけた幸せを
踏みにじりたくないし、
応援したいから。
どんな始まりであっても
彼が幸せなら、それで良いと
思ったから…。
あんな姿は見たくなかったから…。
アトムを亡くした私は、
あの時に、責めなくて良かった。
と、思ってる。
彼には、彼が生きていくには
そうするしか無かったんだ。
彼は、今の大切な家族を
悲しませないように
彼なりに彼女を弔ってる。
彼を間近で見てる私は、
まだ彼みたいに歩き出せない。