前科をつけないためには、検察官から不起訴処分を獲得するのが第一の方法です。
 
前提として、振り込め詐欺事件の場合は、捜査によって有罪の証拠が固まると、たとえすべての被害者と示談が成立したとしても、起訴されてしまうのが通常です。つまり、振り込め詐欺事件においては、「起訴猶予」による不起訴処分は考えがたく、「嫌疑なし」又は「嫌疑不十分」による不起訴処分を求めていかなくては なりません。そのためには、捜査機関に証拠を固められないことが大切です。
 
まず、実際に振り込め詐欺のリーダー格や実行部隊として事件に関与していた場合、有罪の証拠としては、ご相談者様自身の自白と関係者の供述、そしてこれらを裏付ける帳簿や通信履歴、防犯カメラの映像など各種の物証が重要になってきます。そこで、ご相談者様としては、憲法上の権利である黙秘権を行使し、捜査機関 に対し「自白」という極めて重要な証拠を与えない、という方策をとることが考えられます。黙秘権は、憲法上規定された被疑者の重要な権利で、捜査官も当然に黙秘権の存在を前提として仕事をしているため、これを行使することにためらう必要はありません。
 
もっとも、関係者の供述や各種の物証が固まっているにも関わらず、いたずらに黙秘権を行使することは、事件を無駄に長期化し、ご相談者様自身の利益になりません。そのため、証拠関係が複雑な振り込め詐欺事件においては、早い段階で知識と経験のある弁護士と相談し、不起訴処分の獲得に向けた方針を固めていくこと が大切です。特に、詐欺行為に実際に関与していた人は、起訴され裁判になれば非常に高い確率で実刑(刑務所行き)になるため、取り調べの段階で適切な防御活動を行うことが、非常に大きな意味を持ちます。
 
 
 
 
 
 
 

いつもブログをご覧いただき、ありがとうございます。
代表弁護士の岡野です。

今日は、兵庫県・松陰高校の放送部の学生の方から、刑事弁護士の役割、青少年の犯罪等について、電話取材を受けました。具体的には、刑事弁護士としての役割や使命、特に未成年の少年犯罪の弁護活動を行う上での苦労ややりがい等についてです。

一度加害者と疑われ、警察に逮捕されると、社会的に「悪者」というレッテルを張られがちです。
そのような場合でも、事件の真実や背後の事情などにきちんと目を向け、ご依頼者様の味方であり続けることが、刑事弁護士の役割です。

特に未成年が事件を起こしてしまった場合、多くの大人(警察官ら)から追及を受けるなどすると気持ちが弱くなり、無実の容疑まで認めてしまう危険性があるため、弁護士としても慎重な対応が必要となります。

取材をして下さった松陰高校放送部の学生の方も未成年ですが、アトムで未成年の少年犯罪を受任する場合は、少年の権利の保護を成人の場合以上に重視すること、今後の社会での更生を重視した弁護活動を行うよう配慮しています。

本日の電話取材の内容は、放送コンクールに出場するための作品に使われる予定とのことです。

松陰高校放送部の学生の方をはじめ、多くの未成年の方々が、万が一事件に巻き込まれたり、事件を起こしてしまった場合にも、彼等の将来のために、弁護士としての役割を全うしたいという思いを強くした取材でした。





アトム大阪支部の熊谷弁護士が主任を務めている傷害事件で、勾留決定に対する準抗告が認められました。

【事件の概要】
ご依頼者様が、友人宅から自動車を運転して帰る途中、前をのろのろと蛇行運転する暴走族に進路をふさがれ、これに抗議したところトラブルにな
り、相手方暴走族の顔面を殴った容疑で逮捕された事件。

【解説】
警察官に逮捕された人は、逮捕の翌日か翌々日に検察庁に連れて行かれ、取り調べの上、釈放の有無が検討されます。
検察官と裁判官によって釈放が「なし」と判断された場合、逮捕された人は、勾留を請求された日から短くても10日間、留置場での生活を強いられ
ることになります。

もっとも、法律上不当な勾留の決定に対しては、準抗告(じゅんこうこく)という手続きにより、不服を申し立てることができます。
準抗告は、判断が偏った裁判官や能力不足の裁判官による誤審を防ぐために設けられた制度で、準抗告を申し立てた場合は、再度3人の裁判官の合
議により、勾留の必要性などが検討されることになります。

本件では、ご依頼者様の自宅に、早朝から警察官が複数押しかけて逮捕された上、10日間の勾留が決定されていました。
熊谷弁護士が、裁判所にパソコンとプリンターを持ち込んで、即時に準抗告を申し立てたことにより、当初の「10日間勾留する」との不当な決定が
くつがえり、留置場からの早期釈放が実現しました。
まさに、熊谷弁護士の迅速な対応が、ご相談者様を不当な身柄拘束から解放する結果につながったといえます。