細く長く出す店が勝ち残る店

パチンコ店を見ているとイベント規制が入ってからリニューアルや新台入替を繰り返しているようだ。
リニューアルは多くの経費がかかるため失敗すればホール経営の危機となることもあるだろう。
かといって他店がリニューアルを繰り返す中で,自店だけがしないのも・・・。

冷静に考えてみたのだが,結局のところ,過当競争の中で生き残った店は,ほとんどがリニューアルやグランドオープンから細く長く出す店だった。
ガセイベントで儲けていた店は真っ先に消えていったが,それ以外でも,リニューアルで回収するような店は消えていった。
また,短期間だけバカ出しする店も苦戦したり消えたりしているようだ。

残っている多くの店が,なんというか,ボーダーちょい+程度の台を
1ヶ月なり2ヶ月なり放置して,地元客が定着するまで耐えた店なのである。
ボーダーちょいプラスだからプロ連中は大したこと無いといって去る。
一時的に賑わいが失われたように見えるが,そのまま出して遊ばせておくと,地元客は逃げずに残る。
こうして1ヶ月なり2ヶ月なりの間,ほぼ利益ゼロ営業を貫いたホールからなかなか常連客は消えない。
もちろんある時期からは回収するのだが,それも絶妙に行うのだ。

一斉回収ではなく,常にどこかにまあまあ遊べる台がある。その台はボーダーを大幅に上回っていないが,
ボーダーをちょっと超えている。

スロットもそうだ。
例えばジャグラーだが,6や1は置かずに,5と2をたくさん置く。5だって何台もあれば6以上に当たるものもあるしそもそもカウンターでぶどうを数えるような輩は常連にはならない。
1を置かないのも同じ理由だ。1or6では見分けがつきやすい。かといって4程度ではREGが付かない。
そこで5が重宝されるわけだ。

かなり前の話だが,数ヶ月間CR竜王伝説という台でベース32~36の台を置き続けた店を知っている。
ラッキーナンバーがかなりきつめの設定で持ち玉にならないと32でもチャラぐらいの台。
持ち玉になれば圧倒的にボーダーを上回る。
朝一はがらがらで客もろくにいない店だったが,半年後には押しも押されぬ人気店舗になっていた。
この間ももちろん利益はあったはずだが,薄利だったのは違いない。
今もその店は健在だ。

一方で止め打ちについて細かくやたらと文句を言っていた店や,新装でも出さないような店は淘汰されていった。

客には,いいイメージを持たせることだと思う。
どこかにいい台があるはずだと思わせることだろう。
お客はバカではない。ジャグラーや海を打っているお客は華だ。
スロプロは一般的にはジャグラーの5は狙わない。
海を狙うプロはいるが,ボーダーそこそこの台は打たない。

だが常連客はこれを喜んで打つ。
嬉々として打つ。
そして買ったり負けたりするが,いい店だと思う。
こうして常連が構築されていくわけである。