娘が亡くなってから、
私達夫婦は結婚10周年を迎えた。

記念となる年を迎えるにあたって
去年子供達とはハワイに行きたいね!
と、みんなで盛り上がっていた。
まだ決まりもしてないのに
2人とも先生や友達に言ったりして。
気が早いんだから〜!って笑った。

時期が来たら、子供達にとって
初めての海外旅行に連れて行こうと
思ってたのに。
こんな10年目を迎えることになろうとは…思いもしなかったよ。
約束どおりみんなで行きたかった…
喜ばせてあげたかったな。


悲しみの最中に色々考えて…
ふと、指輪を作ろうと思った。
元々結婚指輪を作ってなかったし
娘の形見として身につけられるものが
なかったから、娘の名前を彫った
指輪を作りたいと思った。

香典返しの物を選びに行って
複雑な気持ちの帰り道に
たまたま素敵な指輪を見つけた。

後日オーダーしに行ったとき
刻印がまさか亡くなった我が子の
誕生日と名前だとは、店員さんは
思いもよらないだろうな…と思った。
幸せでいっぱいのオーダーのはすが
私は悲しみを癒したい一心だった。


そして、出来上がった指輪はずっと
身につけている。
指輪を見ては娘を想う。
私達夫婦と娘をつなぐ大事な証。
きっとこの存在がこの先の私を
救ってくれるんじゃないかなと思う。