<新たな代表作の誕生! 20年ぶりの書き下ろし
あたしは、月のように死んで、生まれ変わる──
目の前にいる、この七歳の娘が、いまは亡き我が子だというのか?
三人の男と一人の少女の、三十余年におよぶ人生、
その過ぎし日々が交錯し、幾重にも織り込まれてゆく。
この数奇なる愛の軌跡よ!
さまよえる魂の物語は、戦慄と落涙、衝撃のラストへ>
このひとのタイムスリップものをいっときよく読んでいた。
今回直木賞ということで
ひさしぶりに読んでみたが
記憶に残らない一冊になりそう。
でも、「身の上話」という本は読んでみるつもり。
読了日:12月05日 著者:佐藤 正午
<1983年元旦、
僕は、会社の先輩から誘われたスキー旅行で、
春香と出会った。
やがて付き合い始めた僕たちはとても幸せだった。
春香とそっくりな女、美奈子が現れるまでは…。
清楚な春香と大胆な美奈子、対照的な二人の間で揺れる心
『イニシエーション・ラブ』に続く二度読み必至、驚愕の「恋愛ミステリー」>
読了日:12月13日 著者:乾 くるみ
何度読んでも石持浅海と乾くるみの区別がつかない。
わたしの読書力に問題があることはおいてしまって
ふたりとはどうも波長が合わない。ということに。
<週刊誌記者のスクープ獲得の
手伝いをしている僕、坂木錠也。
この仕事を選んだのは、スリルのある環境に身を置いて
心拍数を上げることで、自分の狂気を抑え込むことができるからだ。
最近は、まともな状態を保てている。
でもある日、児童養護施設でともに育った仲間から
電話がかかってきて、日常が変わりはじめた。
これまで必死に守ってきた平穏が、壊れてしまう―
僕に近づいてはいけない。殺してしまうから。あなたは死んでしまうから>
読了日:12月17日 著者:道尾 秀介
<三姉妹が慕う、母親の妹のるり姉は天真爛漫で感激屋。
周りの人々を楽しい気分にさせてくれる天才だ。
だが、そんなるり姉が入院した。
季節を遡り、三姉妹や母親、るり姉の夫の視点から、
元気だったるり姉との愛おしい日々が語られる。
日常にある幸せが一番大切だと気づかせてくれる連作家族小説>
びっくりした。
推理小説でもないのにびっくりした。
肩透かし感がハンパじゃない。
基本、ハッピーエンドが好きなのだけれど、
思わず死なないんか〜いっ! ってつっこんだ。
勝手に重松清さんみたいな話と思って読んだわたしが悪いのね。
重松清さんの話作りの巧さが改めてわかった一冊でした。
読了日:12月23日 著者:椰月 美智子
<ライターの「僕」は、
ある猟奇殺人事件の被告に面会に行く。
彼は二人の女性を殺した罪で死刑判決を受けていた。
だが、動機は不可解。
事件の関係者も全員どこか歪んでいる。
この異様さは何なのか?
それは本当に殺人だったのか?
「僕」が真相に辿り着けないのは必然だった。
なぜなら、この事件は実は―>
読んでいるときにテレビでこの映画をやったので、
読みながら観てしまったものだから余計に混乱。
この小説は叙述トリックだとあとから知り、
それ故映画はかなり凝っていた(設定を変えていた)らしい。
道理で、浅読みにはわからないことばかり。
芥川賞作家が書く謎解きは一筋縄ではいかず、
読み手にも読書力が必要としみじみ。。
この作家さんの本は多分3冊目。
前の本の粗筋を読んでも想い出せないくらいだから
もうこのひとは諦めます。
今年の出だしの一冊は「当たり」だったのに
締めはこんな感じで残念。
来年は自分の読書力を見極めて本を選びます。
ただこの本を選んだのは
映画が岩ちゃんが主役だったからなんですけどね^^;
読了日:12月31日 著者:中村 文則