読書リスト~2017年2月 | 基本、ビーズ織りnote

基本、ビーズ織りnote

【箱は笑いで満たされた。】
改題



2017年2月の読書メーター


読んだ本の数:7冊


十二人の死にたい子どもたち 十二人の死にたい子どもたち


<廃業した病院にやってくる、十二人の子どもたち。

建物に入り、金庫をあけると、

中には1から12までの数字が並べられている。

この場へ集う十二人は、

一人ずつこの数字を手にとり、

「集いの場」へおもむく決まりだった。
初対面同士の子どもたちの目的は、

みなで安楽死をすること。

十二人が集まり、すんなり「実行」できるはずだった。

しかし、「集いの場」に用意されていたベッドには、

すでに一人の少年が横たわっていた――>


「こども」ということを忘れるような話し合い。

死にたい理由の種類が少ないのが

こどもだったんだと想い出させるくらい。

こんな場所にわたしが入ったら、

読んでいておバカだなーと思っている少女だろうな。


読了日:2月2日 著者:冲方丁



バードドッグ バードドッグ


<暴力団の佐村組組長が突然、姿を消した。

抗争なのか、内部犯行なのか。

燦宮会会長は旧知の元ヤクザ・矢能政男に

調査を依頼する。

物証ゼロ。容疑者は“動機あり、アリバイなし”のヤクザたち。

果たして探偵・矢能の「推理」の行き着く先は―!?>



読了日:2月8日 著者:木内一裕


スタフ staph スタフ staph


<街をワゴンで駆けながら、

料理を売って生計をたてる女性、夏都。

彼女はある誘拐事件をきっかけに、

中学生アイドルのカグヤに力を貸すことに。

カグヤの姉である

有名女優のスキャンダルを封じるため、

ある女性の携帯電話からメールを消去するという、

簡単なミッションのはずだったのだが―。

あなたはこの罪を救えますか?>

読了日:2月10日 著者:道尾秀介



壁の男 壁の男


<ある北関東の小さな集落で、

家々の壁に描かれた

子供の落書きのような奇妙な絵。
その決して上手ではないが、

鮮やかで力強い絵を描き続けている寡黙な男、
伊苅(いかり)に、

ノンフィクションライターの「私」は取材を試みるが……。
彼はなぜ、笑われても笑われても、絵を描き続けるのか?

寂れかけた地方の集落を舞台に、

孤独な男の半生と隠された真実が、
抑制された硬質な語り口で、

伏せたカードをめくるように明らかにされていく。
ラストには、言いようのない衝撃と感動が待ち受ける傑作長篇>


読了日:2月16日 著者:貫井徳郎



伶也と 伶也と


<生まれて初めてのライブで、

ロックバンド「ゴライアス」と

衝撃的な出会いをした直子。

今までこれといった趣味もなかった彼女は、

自分の持てる時間と金のすべてを使い、

ボーカルの伶也を支えることを決心する。

狂おしいほどの愛と献身が行きつく先はどこなのか

。二人が迎えた結末は、1ページめで明かされる。

恋愛を超えた、究極の感情を描く問題作>


読了日:2月18日 著者:椰月美智子


告白の余白 告白の余白


<家を出た兄が

実家の農地の生前贈与を求めて突然帰ってきた。

しかし、「2月末日までに清水京子という女性が来たら

土地を譲渡してほしい」という遺書を記し自殺。

兄はなぜ死んだのか。

そして、女は何者なのか。

期限の意味は。死の真相を知るため、

弟の英二は一人京都へ向かうが―

そこは、虚実入り混じる言葉で築かれた伝統の町。

腹黒、嫌味、皮肉に塗れた“告白”が真実を覆い隠す。

最後の1頁まで気が抜けない!

表裏、黒白、真偽が次々と逆転するノンストップミステリー>


読了日:2月23日 著者:下村敦史



風に立つライオン (幻冬舎文庫) 風に立つライオン (幻冬舎文庫)


<1988年、恋人を長崎に残し、

ケニアの戦傷病院で働く日本人医師・航一郎。

「オッケー、ダイジョブ」が口癖の彼のもとへ、

少年兵・ンドゥングが担ぎ込まれた。

二人は特別な絆で結ばれるが、ある日、航一郎は……。

2011年3月、成長したンドゥングは

航一郎から渡された「心」のバトンを手に被災地石巻に立つ>



今月は読んだ先から忘れる本が多いかもしれない。

その中で、さだファンだからということじゃなく

主人公を大沢たかおに変換してるからじゃなく、

素直に泣けた。


曲を聴いてもじんとしていたのだから

あの曲が話になって泣かないわけがないが、

主人公の最期の場面で泣かせようという魂胆は

さだまさしにはなかった。


主人公がいなくなるところも

恋人にあてた手紙の文面も

前の話の流れの続きのようで大きな音や音楽はない。

淡々と・・・。





「風に立つライオン」


 突然の手紙には驚いたけど嬉しかった
 何より君が僕を怨んでいなかったということが
 これから此処で過ごす僕の毎日の大切な
 よりどころになります ありがとう ありがとう

 ナイロビで迎える三度目の四月が来て今更
 千鳥ヶ淵で昔君と見た夜桜が恋しくて
 故郷ではなく東京の桜が恋しいということが
 自分でもおかしい位です おかしい位です

 三年の間あちらこちらを廻り
 その感動を君と分けたいと思ったことが沢山ありました

 ビクトリア湖の朝焼け 100万羽のフラミンゴが
 一斉に翔び発つ時 暗くなる空や
 キリマンジャロの白い雪 草原の象のシルエット
 何より僕の患者たちの 瞳の美しさ

 この偉大な自然の中で病と向かい合えば
 神様について ヒトについて 考えるものですね
 やはり僕たちの国は残念だけれど何か
 大切な処で道を間違えたようですね


 去年のクリスマスは国境近くの村で過ごしました
 こんな処にもサンタクロースはやって来ます 去年は僕でした
 闇の中ではじける彼等の祈りと激しいリズム
 南十字星 満天の星 そして天の川

 診療所に集まる人々は病気だけれど
 少なくとも心は僕より健康なのですよ
 僕はやはり来てよかったと思っています
 辛くないと言えば嘘になるけど しあわせです

 あなたや日本を捨てた訳ではなく
 僕は「現在」を生きることに思い上がりたくないのです

  空を切り裂いて落下する滝のように
 僕はよどみない生命を生きたい
 キリマンジャロの白い雪 それを支える紺碧の空
 僕は風に向かって立つライオンでありたい

 くれぐれも皆さんによろしく伝えて下さい
 最后になりましたが あなたの幸福を
 心から遠くから いつも祈っています

 おめでとう さよなら



読了日:2月25日 著者:さだまさし

読書メーター

 
にほんブログ村