読んだ本の数:10冊(うち漫画4冊)
湿地 (Reykjavik Thriller)
もともと翻訳ものが苦手の上に、
エーレンデュル、シグルデュル…
聞きなれない名前に苦労した。
作者はアーナルドデュルで、北の湿地はノルデュルミリ。
アイスランドの「デュル」は日本の「木」とか「藤」より
使用頻度高そう。
wikiによると、アイスランド人は苗字を持たず、
父親の名前がそれにあたることが多いって。
へー、面白いね。
限られた名前が「デュル」に関係してくるのかな。
話としては、同じ内容で東野圭吾が書いたら
わかりやすくていいだろうなと思った。
題名や風土を一切無視したとんでもない発言ですが^^;
読了日:7月8日 著者:アーナルデュル・インドリダソン
面白かった。
7年前に「多田便利軒」を読んだときは
こんなに汚い二人(失礼)を
想像して読んでいなかった。
それがテレビを見たらぴったりで、
今ではすっかり瑛太と松田龍平になって
文章の中で動いていました。
読了日:7月10日 著者:三浦しをん
きみにしか聞こえない (角川コミックス・エース 170-2)
乙一の小説を漫画にしたもの。
この話は乙一にはまりたてのころに読んだ。
乙一って結婚前と後で変わったように思う。
「爆笑問題のススメ」に出たときの
周りとの温度差が懐かしい。
変人乙一は愛せたなぁ…。
結婚後は乙一より中田永一の方が好き。
読了日:7月10日 著者:乙一
絵:清原鉱
漫画です。
もういい年なので
再婚は望んでいないけれど、
男友達が一人ほしいと思ってた。
恋愛は熱すぎて、友達じゃ浅すぎる。
その気持ちを友達に伝えるのに言葉がなかったけれど
この漫画で見つけた。
「せっかくのいい天気よ。どっか行かない?」
と、自然に話しかける人がほしいってことなんだとわかった。
この漫画の夫婦関係は理想のように思うけれど、
自殺未遂やら鬱やら、
こう落ち着くまでは
理想とはかけ離れた生活があったんだろうなと思う。
夕食の支度もちゃんとできない奥さんを
これだけ愛して許せて・・。
理想なのは夫婦じゃなくて夫の愛なのかな。
読了日:7月13日 著者:上野 顕太郎
漫画です。
娘の本棚から借りて読んだ。
「式の前日」「あずさ2号で再会」は
面白く読めた。
「あずさ…」では乙一の初期を想った。
全体的には、
かかしの話をこの一冊に入れたのには
違和感がある。
昭和を意識しての選択なのかな。
読了日:7月21日 著者:穂積
「式の前日」が面白かったので
これも読んだ。
今度の舞台はパリ。
「式の~」にかかしの話を入れた違和感と
通じるものがある。
単純な発想だけど
この作者が尊敬する漫画家の中に
竹宮恵子とか細野不二彦とか入っていそう。
読了日:7月22日 著者:穂積
藁の楯 (講談社文庫)
ネタバレ
孫娘を殺した犯人に
10億の懸賞金をつけるという設定、
本来なら守るべき人も
簡単に殺す側に回ってしまう
10億の威力、
屑の男を守るSPのジレンマ…。
それだけでも面白そう。
ヘリコプターで運んだ方が襲撃される可能性は
低いんじゃないかとか、
友里千賀子は由里千賀子かとか(^^)、
その由里の死にSPが油断をしすぎじゃないかとかは、
最後の最後で銘苅が、屑男を殺そうと決心したり、
殺しに来た被害者の父親を見逃したことでご破算にした。
そこまできてから楯の役目を放棄すると
後悔が余計に大きなものになるように思う。
屑の容疑者を移送する任務を受けたために、
亡くなった奥さんとともに、
信じなかった白岩や将来が描けた由里の死も追加されて
銘苅にはこれからさらなる苦しむが待つ。
ただやはりもうひとつ腑に落ちないことはサライアの存在。
簡単に説明されただけで正体はわからないまま。
例えば日本人の名前で警察組織の上の人間とかだったら
とことん救いようがない結末になったんじゃないかな
…って、安易すぎる?
読了日:7月22日 著者:木内 一裕
動機と殺し方のグロさがなにか一致しない。
読了日:7月26日 著者:中山 七里
うまい言葉が見つからないんだけれど…。
例えば、
災害によって
大きな被害がでたときのニュースで、
土地の人がもう今年のリンゴはだめだわ、
なんて自然災害の被害に諦観の笑いをする。
「北の国から」の
北村清吉さんや五郎ちゃんたちみたいな笑い。
この話に出てくる人たちも人の死も含めて、
自然が起こす悪いことに諦めて笑う。笑顔じゃない笑い。
なあなあなんだなぁと思う。
…文章力が舞い降りて来ないから伝わらないかな^^;
一言でいえば、
神様が存在する世界、面白かったってことです。
ただひとつ気になるのは
初めて逢った人に「イイダヨキダ」と言われて
それがすぐに「飯田与輝だ」にならないと思う。
それどころか名前とすら思わないんじゃないかな。
唯一、納得できない箇所。
読了日:7月28日 著者:三浦 しをん
「戻り川心中」のころはよく読んだ作家だが、
あるときからぱったり読まなくなった。
最近になり、
今までにないどんでん返しとの書評を読み
興味を持った。
が、この手の話なら
ドラマ「相棒」の「越境捜査」の方が面白い。
最初の誘拐でも次の誘拐でも
身代金受け渡しの場面がわかりにくく
情景が浮かばなかったし、
登場人物の誰とも共鳴する人がいなかった。
でもいちばん驚いたのは、
これがドラマになっていたということ。
すごくうまい脚本を書かないとこれは無理。
これができるなら
歌野晶午の「葉桜の季節に君を想うということ」だって
今にドラマになっちゃうかもね。
読了日:7月31日 著者:連城 三紀彦
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