読んだ本の数:9冊
読んだページ数:3145ページ
ナイス数:178ナイス
江神二郎の洞察 (創元クライム・クラブ)
【英都大学推理小説研に入部したアリスと、
おなじみの面々が遭遇した奇妙な出来事。
アリスの入学から、マリアの入部までの1年を
9編にわたって瑞々しく描いた、
江神シリーズ初の短編集】
有栖は火村とのコンビが多くなり、
江神さんの登場がなくなったのを
つまらなく思い続けて、10何年。
(「女王国の城」の発行は知らなかったのです^^;)
今回、この題名を見て飛びついた。
けれど、とっても読みにくく半月もかかってしまった。
江神さんはあの時のままなのに(そりゃそうだけど)
自分一人が年をくっちゃって出てきたギャップかなぁ。
素敵だと思って見ていた江神さんは
いまや息子だもの・・・・・・(;_:)
元号が昭和になるまでは
「昭」という字がなじみのないもので、
「昭和の昭」というような言い方が
それまではなかったって雑学は覚えておこう。
読了日:6月5日 著者:有栖川 有栖
【社会の中でもがき苦しむ人々の絶望を抉り出す、
魂を揺さぶるミステリー小説の傑作に、驚きと感嘆の声。
人間の尊厳、真の善と悪を、今をいきるあなたに問う。
第16回日本ミステリー文学大賞新人賞受賞作】
絆という字に、人の心や行動の自由を縛るもの、
手枷足枷の意味があると知り、
じゃあ「絆される」は?
あれはいい意味でしょうと思って調べたら、
それも同じことだった。
<離れがたい結びつき>は縛るものでもあるわけ。
たった一文字なのに、深いね。
「喪失の介護」。
胸が痛かったり耳が痛かったり・・
読了日:6月5日 著者:葉真中 顕(はまなか・ あき)
【第11回『このミステリーがすごい! 』大賞受賞作は、
派手なアクションも見物、壮大なスケールで
「未知の生物」との闘いを描くパニック・スリラー。
北海道根室半島沖の北太平洋に浮かぶ石油採掘基地で、
職員全員が無残な死体となって発見された。
未知の恐怖が日本に襲いかかる】
「下弦の刻印」という地味な題名を、
歌野晶午の「生存者、一名」的に軽めに改題した出版社。
インパクトはあるけれど、ちょっと品がない。
なかなかに気持ちの悪い描写は斜めに読んだので、
簡単に「解決法」が見つかったときは
読み飛ばしたかと思った。
それでもまだ、
ほんとはこれが解決とは行かないんじゃないのーと
思ってたらそれが解決だった・・・。
終わり間際に出てくる意味ありげな日にちは、
3.11に関連しているのかと思ったけれど、
奥さんが亡くなった日になにかあるってこと?
下弦の刻印の意味って?
もうちょっとすっきり読み終えたい。
読了日:6月6日 著者:安生 正
【「さよならドビュッシー」シリーズの最新刊が登場!
ポーランドで行なわれるショパン・コンクールの
会場で、殺人事件が発生。
遺体は、手の指10本が全て切り取られるという
奇怪なものだった。
コンクールに出場するため会場に居合わせた岬洋介は、
取り調べを受けながらも鋭い洞察力で殺害現場を
密かに検証していた。さらには会場周辺でテロが多発し…】
コンクールを中止することは
テロリストに敗北したことになるとの意見に同意して、
ショパンを聴きに集まるポーランド人の
反骨精神はすごい。
それに比べて部下が殺されているのに、
また一人で犯人に対峙する刑事さん、
迂闊すぎじゃない?
ミステリーとしてより音楽を通した成長物語のようだから
その間抜けさはありなのかな。
長すぎると思えるくらい丁寧な音楽の部分は、
さらさら~と斜め読み。
音楽に詳しかったら100倍は楽しく読めるんだろうな。
読了日:6月12日 著者:中山 七里
【SITに配属になった同期の女刑事が、
身代わりとして監禁事件の人質になった――。
警視庁捜査一課の刑事・宇田川は、
別の殺人事件を追いながらも、
彼女の安否が気にかかる。
自らが関わる事件は、公安主導の捜査に変わっていき、
宇田川は姿を消している元同期、蘇我との連絡を試みるが……。
『同期』のシリーズ第2作】
警察庁警備局企画課は全国の公安の中枢ってことは、
企画課の課長補佐だった尊くんはすっごい偉い人だったんだぁ!!
って、小説とドラマが激しく混在してます。
読了日:6月12日 著者:今野 敏
【死者は、この世に生きる生者との和解を望み、
愛を送っている。
未来への不安や過去に捉われることなく
「いま、ここで自分と他の人を大切にし、
明るく幸せに生きること」を応援している。
ベストセラー『死にゆく者からの言葉』の読後に不思議な経験をし、
人生が大きく変わった人々の体験談から、死者と生者の絆を伝える感動の書】
神様を信じる気持ちはわかるが
宗教色が強い本というのは
押し付けられているようで読みにくい。
この手の「体験談」ってものを読んだだけでは
共感も納得もできない。
こんな風なことが実際に起これば、
人は救われるかもしれないけれど
たぶん、体験をしない多くの人はどうやって救われたらいいんだろう。
全ては、感じる力の問題ってことなのかな。
考えるな、感じろって?
もうちょっと普通の体験談で死について納得させてほしい。
【黄色いアサガオだけは追いかけるな―。
この世に存在しないはずの花をめぐり、
驚愕の真相が明らかになる長編ミステリ】
やっぱり東野圭吾は長編の方が好き。
主人公の進路の決断は、
東野圭吾の原発へのメッセージと受け止めました。
話とは関係のないことだけど、
主人公たち、
働いていないのにお金がありすぎ。
話をきかせてくれたお礼だと人におごったり、
移動するお金だってかなりかかったはず。
節約しているくだりはないし、
たくさんの仕送りをしてもらってるようにな性格でもなさそうだし・・。
例によって、小さいことが気になる 僕の悪い癖 です。
読了日:6月19日 著者:東野 圭吾
【就職浪人中のアズサは「なりたいものになればいい」と親から言われてきたけれど、
「なりたいもの」がわからない。
特技欄に“探し物”と書いて提出していた履歴書のおかげでアルバイトが決定。
職場は山の上の不思議な郵便局。
そこで次々と不思議な人々に出会う。
生きることの意味をユーモラスに教えてくれる癒し小説】
「正直を連発するのは
正直さとはかけ離れて生きてきたことを
無意識に弁解しているからだろうか」
こういう見方、わたしもする。
「要するに」を連発する知り合いがいるけれど、
ちっともまとまってない意見のときが多い。
口癖ひとつでも、人柄が見えてしまうことがあるので
気を付けないと、ね。
読了日:6月27日 著者:堀川 アサコ
【トップセールスマンだったエリート課長・坂戸を
“パワハラ”で社内委員会に訴えたのは、
歳上の万年係長・八角だった―。
いったい、坂戸と八角の間に何があったのか?
筋書きのない会議がいま、始まる―。
“働くこと”の意味に迫る、クライム・ノベル】
ちょっと言葉は正確じゃないけど・・
「正義で舗装された道は
主張しすぎると地獄への道となる」
「自己中心の人は頑固になりにくい」
この言葉が印象に残りました。
読了日:6月27日 著者:池井戸 潤

にほんブログ村