今日は、本を読んでいた。
半月かかってやっと読み終えた
有栖川有栖の「江神二郎の洞察」と
葉真中顕の「ロストケア」という
題名そのままの、
介護の喪失の話の2冊。
「ロストケア」は
胸が痛かったり、耳が痛かったりした。
絆という字に、
人の心や行動の自由を縛るもの、
手枷足枷の意味があると知り、
じゃあ「絆される」は?
あれはいい意味でしょう?
と思って調べたら、それも同じことだった。
<離れがたい結びつき>は縛るものでもあるわけ。
たった一文字なのに、深い。
本の内容は、介護の現状にいる人間と
億のお金を出して
父親をホームに入れた検事が相対する。
「絶対穴に落ちない安全地帯にいる」人間の
言葉は
辛い現状にいる人間には届かない。
「穴の底での絶望は、
落ちてみないとわからない」
と、犯人は叫ぶ。
安全地帯にいる人間の想像は
安っぽく現実を伴わない。
わたしのそばにも
そんな薄っぺらい人間がいるから
犯人の言葉は理解できる。
人の立場にたつことが
少しでも
その人に寄り添おうと思うんじゃなくて
自分だったらこうすると、
支配したいだけの
人間性に問題がある優しさの欠片もない人間って
ほんとにいるんだからいやになっちゃう。
本の感想文が愚痴になりました(>_<)