『クローズド・ノート』の失敗を取り返した。
疎遠になっている父と息子が同じ警察で事件を追う。
『犯人に告ぐ』の徹底的にかっこいい刑事は登場せず
「マカロニ」「ジーパン」系の渾名を持つ刑事たち。(たとえが古いぞ)
「ジェントル」の渾名を持つ父親の妙なジャケットプレイや、
いざって時にドジを踏むおふざけが中途半端で馴染めないかなと思って読んでいたら、
すっかり馴染んで最後は笑ってしまった。
この人の本は殆ど読んできたけど、
こういう人物設定にして笑いを鏤めているのは初めてじゃない?
犯人を推理する魅力より、人間の面白さや悲しさがいい。
情報屋の相星の魅力も大きい。
すぐにでも映画化の声がかかりそう。
息子役には一押しの若手、田中圭。
父親は・・緒方拳がやっていた役は今は誰がやるんだろう。
役所広司あたり?
相星は、『ザ・ゾンビーズ』のアギーが年をとったっていうのがイメージだけど、
アギーも金城一紀が書く登場人物だもんね、だめぢゃん。