家人に昔貰った時計の電池が切れてしまったので、ホームセンターのサービスコーナーに持っていきました。タグ・ホイヤーです。
「電池交換お願いします。」
「840円ですが、外注で1週間位掛りますが宜しいでしょうか?」
「はい、お願いします。」と時計を差し出すと
「当店では取り扱いできない商品です。たぶん、時計店でないと扱ってくれないと思います。」
「はぁ、分りました。」と店を後にしました。
諦めの悪い私は、近所の大手カメラチェーンに再び依頼。
「了解しました。海外製なので2500円になりますが宜しいですか?」
「ハイ!お願いします。」
「では30分後位に来て下さい。」「ハイ!」と1時間後、再び店を訪ねると。
「すみません、当店ではできませんでした!」
「えっ、(出来るっていったじゃん!)」と思いながらも、口論してもお互いイヤな気持ちになるので、店を去りました。
とうとう諦めて、デパートの時計店に行きました。その店には「時計技師がいる店」と看板が掛っていたので、期待を込めて訪ねました。
「タグ・ホイヤーの〇〇サービスに入っていますか?」
「いいえ、入っておりません。」
「入会していれば、6000円何ですけど、入会してないならば、10,000になり、納期は1か月後になります。」
「えーマジっすか?」
「マジです。」約10秒間の店員との間に色々な事が頭をよぎりました。何しろ10,000円です。特別な電池を使っている訳でもないのに高すぎると考え。
「高くないっすか?」
「皆様同じお値段で交換させて頂いております。」と値段の交渉に持ち込む前に封じられてしまいました。
「少し考えます。」
「ゼヒお待ちしております。」
それでも諦めの悪い私は、色々な店で交渉をしましたが、全ては上記のようなやりとりでした。
一度帰宅して「何とかならぬものか」と考えていたら、会社の近くにとっても小さい時計店があるのを思い出しました。昔、前の会社の人に頼まれて時計を受け取りに行った事があり、いかにも職人ぽいおじいさんが経営している店です。
そこでも、断られたら素直にメーカーに出そうと思いました。とゆうより、まだ店があるかが不安でした。
訪ねてみると、店は経営して、おりおじいさんも健在でした。
「あのー電池の交換をお願いしたいんですけど・・・・」と時計を渡すと
「あーちょっとそこで座って待っててね」とルーペを目に挟み込み作業を始めました。
手際よく、専門工具を出して、集中してると思いきや、テレビのニュースに突っ込んだりしていました。
約10分後
「いい時計だから大事にしなさい。」と「私は「おいくらですか?」と尋ねると、「1000円」と財布を出すと1万円札しか無く、小銭を数えたら800円ありました。
「じゃ800円でいいよ」
「いや両替してきますから・・」「いいんだよ。」おじいいさんかっけー
今までの苦労は何だったんだろうか?
話好きのおじいいさんで、それから30分位お話をしました。メーカーで勤務ご店を開いたとの事です。
有名人の時計も沢山直したそうで、昔のプロ野球選手や俳優の時計も直してきたそうです。金田正一さんとは昵懇の仲で完全試合した際のボールと盾をプレゼントされたそうですが、さすがに「これは貰えない」とお返ししたそうです。
務めていた会社は、皇室の方の時計も直していたそうですが、修理の際、時計に〇〇宮様とか付いていると、他の社員はやりたがらなかったそうです。
おじいいさんは会社がタグを外した宮様の時計と個室を与えられて
「今日一日、この時計を修理する以外は何もしなくていい。」と言われ「修理が終わったら帰っていいよ。」との社命、おじいさんはさっさと直して、銀座汲んだりで遊んでいたそうです。
皇居にも何回か招待されたそうです。ハイヤーのお迎えつきで!
最後に「若いんだから、銀座で遊ばなきゃだめだよ。色々な人がいるからよく見ておいで。」と言われました。
職人中の職人だなと感動しました。本物のサンタクロース出会った気持ちです。

件の時計です。タイガーウッズモデルです。