以下の映像は、1996年にNHKで放送された明治三陸大津波の分析番組です。
タイトルは「38,2M の大津波 明治三陸大津波 (明治29年)」です。



http://www.youtube.com/watch?v=MBSEtwzgNL4

この映像では、明治三陸大津波時に発生した地震のその仕組みを凄惨な当時の絵図を用いて解説しているものです。

今日の地震関連ブログの冒頭に、敢えてこの映像を持ち出したのには訳があります。
我々は、ついつい自身の尺度(知識)で、ものを考えてしまいがちです。

例えば、「このくらいの揺れだったら、津波は無いね」とか、「最近地震少なくなったから、もう大丈夫かね」と言う風に。

でも、我々が知らない事で、それらがそのまま危険の警告と変わってしまう事が多数存在するんです。
この映像は、そのほんの一例です。

【以下Youtubeに添付された解説文要訳】
明治三陸大津波とは、1896年(明治29年)6月15日午後7時32分30秒、岩手県上閉伊郡釜石町の東­方沖200kmを震源として起こった明治三陸地震(マグニチュードは8.2~8.5と推定)による津波の事で、死者2万2000人と言われています。

この地震で、宮古測候所の地震計は、5分間の揺れを記録していたものの、各地の震度は2~3程度で、緩やかな長く続く震動であったが誰も気にかけない程度の地震、低角逆断層(衝上断層)型の海溝型地震と推定されます。
大津波の第一波は、地震発生から約30分後の午後8時7分に記録され、到達した範囲は北海道から宮城県にわたった。

特に綾里湾の奥では入り組んだ谷状の部分を遡上して、日本の本州で観測された津波では当時最も高い遡上高である海抜38.2mを記録したとあります。



このように、震度2程度、それも緩く長い振幅幅により、多くの人が気付かなかった地震であっても、これほどの甚大な被害津波を齎すのです。
「揺れが有ったら、とにかく津波に警戒する。」この基本が、永年の静穏により安心理論を作り上げてしまいます。

くしくも、放送は1996年。
東日本大震災は、ここで伝えられた情報が風化されるには充分な時が経過してしまいました。

東日本大震災は、震度7を記録した地震としても巨大な事象であり、仮に明治三陸地震や同大津波の教訓がしっかりと伝えられていればと考えると、悲しみに耐えられないものがあります。

そして、現在地震の発生回数が激減しております。
この2日間(5月16日16時~18日16時)での発生回数は、M2.5以上で57回。
M4以上は、わずか2回です。

これは、「やっと震災の余震も収束かぁ」と言う安心論を助長させるに充分な根拠でしょう。
また、夏休みシーズン(事前予約のピーク)を向かえ、営利優先の安心風評も多数出てくるでしょう。

しかし、私たちの知らない情報には、これら発震の急減こそが、次の大型震の前兆とする見方ががあるんです。

その辺りから、今日の概況へと進んでいきましょう。

現在の発震減少が、大型震への警戒を予見させる理由は、各種データの非整合性であります。

本来、発震回数が減少すれば、電磁波(電波)・大気イオン濃度・微振動等も合わせて収束傾向に入るものです。
それが、ここ1週間においては、発震数の減少に反比例するかのように、上記のデータの警戒事象が増加しているのです。

現在のデータを見てみます。



その前に、今、茨城南部震源のM4.8(M5.2)震度4の地震が発生してしまいました。
のんびり話してるから。。。
申し訳ありません。


気を取り直して。

◆電磁波(電波)関連
 ◇千葉香取電波観測…昨20時に、非常に大きな反応(瞬間)が入っていましたが、瞬間値だけに、気象性等の他の可能性もあります。
 ◇神奈川相模原MF帯電磁波…5月13日から変調が継続中。
 ◇神奈川厚木MF帯電磁波…5月16日に強い反応。

◆大気イオン濃度
 ◇長野松本…5月15日から16日にかけて激しく増加し、昨夜再び増加を記録しておりますが、昨夜に関しては、気象性の増加と合わさっている可能性も。
 ◇千葉清澄山…5月15日から現在に至るまで断続的な大増加。一部気象性もありそうですが、それだけでは説明がつかない増加。
 ◇東京羽村…清澄山程ではないものの、増加は見れる状態。

◆柿岡地電流…直前反応は見受けられないものの、完全な静穏とは言えない波形が継続中。

◆太陽の影響…太陽風は中程度に高速化していて、衛星磁場も乱れ気味です。今後、太陽風が高速化する予測もあり、地殻への影響レベルになるか観測強化です。

◆微振動…相模湾内各観測点において、断続的な微振動があり、このレベルは、ここ数日増加傾向にあります。

これらの事象が、日々増長している事が、発震回数減少が収束していると見れない理由です。

また、(これは事後報告的な記事になります)茨城内陸震にも動きがあります。
まずは、ここ48時間の発震(M2.5以上)をご覧下さい。

$Marianafanの地震と原発のお話

黄色で示したのが48時間で発生した茨城内陸震です。
その中で、内陸震としては非常に珍しい80km超の深発地震が南西部で発生しております。
また、呼応するかのように北部で浅発性の内陸震も発生しております。

これらの事象から、南部の中域層(およそ30~50km位の深さ)での発震の可能性が有ると考えます。

と言っても、今となっては後付でしょと言われてしまいますが、プレートの沈み込む方向、歪み角から考えると80kmは深すぎると見ていました。

今後ですが、今回の深さが50km台であることから、更に浅く30km前後の深さでの発震可能性がああると見ています。
規模については、同程度前後です。

そして、上記にあげたデータから、以下のエリアにも発震の可能性を感じております。
◆千葉東方沖~相模湾(東京湾を含む)
◆糸魚川-静岡構造線を中心に、フォッサマグナ帯(新潟・長野・群馬・埼玉・東京・神奈川・静岡・山梨の各都県の全域ではなく関連域)
◆伊豆諸島~小笠原近海

規模は、上記より下回ると見ていますが、
◆紀伊半島~日向灘の中央構造線
◆東日本大震災震源域外側


一部、事後報告になってしまいましたが、今日の段階での地震予測になります。

しっかり準備と心構え、そして素敵で優しい笑顔でいきましょう。

最後に、今日自宅で降りました雹の写真を掲載します。

$Marianafanの地震と原発のお話


Marianafan HIRO