皆さん、こんにちは。
今日のここ川崎北部は、比較的穏やかな天気です。
ただ、伊豆半島や神奈川西部では雷雨があったらしいですし、日本海側や東北北部・北海道では降雨・降雪もあるようで、完全に五月晴れと安心は出来ないようです。
また、北海道東方沖でほぼ停滞している低気圧が、988hPsと現在も発達を続けており、温帯低気圧には珍しく渦を形成してきました。
日本列島に直接的な影響は無いと思いますが、太平洋岸を進む高気圧が暖かな空気をつれてくるのに対し、この低気圧から左回りに冷たい空気が送り込まれる為、それがぶつかる東北北部並びに日本海岸・北海道では、今後も積乱雲が出来やすい状態になり、突風に対する警戒も必要だと思います。
充分ご注意下さい。
さて、警戒中の太陽の影響ですが、太陽風は現在も500km/s台後半の高速状態で、気になる1476黒点群は以前規模も大きく、構造も非常に複雑なβγδを保っております。
しかし、フレアとなると大方の予測に反してCクラスが断続的に続くだけで、Mクラス以上の中大型クラスフレアは起きていない状態です。
もちろん、これは幸いと評さなければいけませんが、どうも納得がいかない部分が残ります。
これだけ大きな黒点として現れるほどの磁場を生じているのに、フレアが小さすぎるのでは無いでしょうか?
過去例を見る限りは、その様に思えてなりません。
今回に関しては、NASAも警戒を呼びかけたり、CNNのニュースソースにもなるなど、有識者の見解も一致していただけに不発感が募ります。
エネルギーを溜めてドーンとならなければ良いのですが。。。
その溜めてドーンと言う懸念は、地震についても同様です。
先日お話しました様に、前回の太陽27日周期で言う活動期には数多くの発震があり、中には海外で大型の被害地震もありました。
それが、今回は巨大黒点群を伴っているのにもかかわらず、現在全世界的に見てもM6以上の大型震は無いに等しい状態です。
スーパームーン以来、これだけ地殻活動の誘引事象が続いているのに何故でしょう?
こう言う言い方をすると、なんだなんだこいつは来て欲しいのか?と叱られそうですが、何もそんな事を思う訳も無く、最も恐れる溜めて溜めてドーンになら無い為の小刻み放出を願っての事であります。
もちろん、世界的である点が冷静な考え方を導いてくれる部分もあります。
高速な太陽風であっても、然程磁場に影響が出てい無いからです。
前回の高速風時は南北15nT以上に振れた磁場ですが、今回は一桁台を推移し、多くの時間北向きで留まっています。
これなら合点がいく説明になります。
結論だけ申しあげればここまでのお話も短くて済んだんですよね。
でも、敢えて回りくどくお話したのは、この先考えられる二つのパターンを解説する為に他ありません。
いつも申しあげる様に、ものにはそう至るまでのプロセスがあり、理由があります。
仮説であっても、なぜ警戒どおりの発震が無いのかを考えれば、悪戯に怯える必要も少なくなりますし、再び警戒を強めるタイミングも見えてきます。
結論だけを求めるのではなく、プロセス・道理を大切にする事こそ一番大事なんです。
そして、その二つのパターンとは。
このまま数日500km/s台前半の太陽風が続き収束すると言う考えで、合わせて、地殻の動きも静穏を保つと言うものです。
これには、一昨日・昨日に発生したMクラスフレアの影響が微細であると言う条件が付きます。
その可能性を考えられる理由としては、フレアに伴って発生することの多いCMEが殆ど無かった事があげられます。
一方、些か悲観的な推測ですが、今後、規模・構造に見合うXクラスフレアが発生し、超高速風が到達、地殻も合わせて動くと言う考え方です。
先程申しあげた無碍に怯える必要が無いとは、この部分が関係していて、太陽の影響による誘導発震だけを見るならば、現在はそれに繋がる磁場の乱れが無いとなり、今後GOES衛星のX線観測を見て、1476黒点群が、地球に影響する位置にある間にXクラスまたはそれに匹敵するようなフレアを発生するか否かを見ていればとなるからです。
今言える事は、太陽の影響に誘発された発震への警戒のみに関しては、今後の動き次第で急激な警報が発令される可能性ありきではありますが、現段階で解除と考えて良いと思っております。
但し、地震の発震には、他にも様々なトリガーがあるので、即、全体的に警戒解除と言うものではありません。
いつものデータを見てみましょう。
◆柿岡地電流…微細な動きはあるものの、大きな反応は無い模様。
◆千葉香取電波…一度通常時の波形に戻った様でしたが、再び乱れ始めています。
◆相模原MF帯電磁波…昨夜23時に強い反応が観測され収束、長期的に見ると4月末から続いていた変動がそれ以前の状態に近づいた感じがします。
◆厚木MF帯電磁波…全体的には安定しているが、6日・10日・11日そして今日と、瞬間的に反応が入っています。(落雷と関係しているかも)
◆八街データ…植物生体電位は安定も、ハムスターさんがもう1週間もあまり走らない状態が続いています。
◆京都データ…植物生体電位とMF帯電波に大きめの反応が続いています。
◆東伊豆奈良本観測点での体積ひずみ計記録…昨日申しあげた通り、歪みが緩やかに増加しているようです。
◆大気イオン各観測…一連の増加以来静穏で、対応震が無い状態です。
◆振動波形…相模湾各観測点で何度も震度に成らない程度の微弱地震を観測しています。
また、富士山周辺裾野・上九一色では、断続的な微振動(震えの様な)を観測しています。
相模湾でも防科研相模第2には、幾つかの大きな振動が記録されております。
今後の活動を追尾しているところです。
これらを見る限り、太陽の影響による発震(太陽トリガー)が作用しなくとも発震の可能性は充分あると見なければなりません。
また、その状況でありながら、ここ48時間でM5以上(鳥島近海の超深発を除く)が一度も発生していないことが不気味でなら無いと言うことになります。
警戒域は継続と言う事で、ランクだけ太陽活動様子見で、ひとランクダウンします。
引続き充分注意していきましょう。
しっかり心構えと準備を備えたら、後はスーパー素敵な笑顔でね。
では。
Marianafan HIRO