皆さん、こんにちは。
ご無沙汰しちゃいました。
GWもようやく終わり、巷も平静を取り戻しつつあるようです。
そんな中、また痛ましい災害が起きてしまいました。
茨城をはじめとする各地で発生した竜巻や落雷です。
被災された方々、特にお亡くなりになられた方に、心からお悔やみを申しあげます。
私の住む川崎北部でも集中豪雨・落雷、最後には前が見えなくなる程の雹が降りました。
(余談ですが、雹が降り始めた時に投稿した報告メールが、ウエザーニュースのソラマド22時台で紹介されました。)
さて、今日は、地震予測のブログの前に、気象防災関連の更新をしたいと思います。
先日のブログで触れた硫黄島及び硫黄島近海での火山活動についてです。
現在、気象庁の最新情報は「平成24年5月2日16時30分 気象庁地震火山部 火山名 硫黄島 火山の状況に関する解説情報 第3号」として、周辺域への注意喚起をしているようです。
http://www.jma.go.jp/jp/volcano/info_03_20120502163004.html
その時のブログでは、海上保安庁の報告があっても気象庁からの情報が無いと言う事から、津波と同様確認から発信までの遅さを指摘いたしました。
実際は、遅れる事1時間ほどで第一報が報じられており、この件については指摘したほどの遅延はありませんでした。
訂正しておきます。
ただ、昨日の竜巻について別です。
対応と言う話では無いのですが、システムと言うか制度と言うか、この部分に非常に大きな問題点があるので、今更となってしまいましたが触れておきます。
まず、気象庁が発表する「警報」と「注意報」について申しあげておきます。
【警報の種類と警告内容】
警報とは、重大な災害が起こるおそれのあるときに警戒を呼びかけて行う予報です。
気象庁では以下の7種類の警報を発表しています。
★大雨警報
大雨による重大な災害が発生するおそれがあると予想したときに発表します。対象となる重大な災害として、重大な浸水災害や重大な土砂災害などがあげられます。雨がやんでも、重大な土砂災害などのおそれが残っている場合は、発表を継続します。
★洪水警報
大雨、長雨、融雪などにより河川が増水し、重大な災害が発生するおそれがあると予想したときに発表します。対象となる重大な災害として、河川の増水や氾濫、堤防の損傷や決壊による重大な災害があげられます。なお、河川を特定する場合は、指定河川洪水警報を発表します。
★大雪警報
大雪により重大な災害が発生するおそれがあると予想したときに発表します。
★暴風警報
暴風により重大な災害が発生するおそれがあると予想したときに発表します。
★暴風雪警報
雪を伴う暴風により重大な災害が発生するおそれがあると予想したときに発表します。「暴風による重大な災害」に加えて「雪を伴うことによる視程障害(見通しが利かなくなること)などによる重大な災害」のおそれについても警戒を呼びかけます。「大雪+暴風」の意味ではなく、大雪により重大な災害が発生するおそれがあると予想したときには、「大雪警報」を発表します。
★波浪警報
高い波により重大な災害が発生するおそれがあると予想したときに発表します。この「高波」は、地震による「津波」とは全く別のものです。
★高潮警報
台風や低気圧等による異常な海面の上昇により重大な災害が発生するおそれがあると予想したときに発表します。
【注意報の種類と注意喚起内容】
注意報とは、災害が起こるおそれのあるときに注意を呼びかけて行う予報です。気象庁では以下の16種類の注意報を発表しています。
★大雨注意報
大雨による災害が発生するおそれがあると予想したときに発表します。対象となる災害として、浸水災害や土砂災害などがあげられます。雨がやんでも、土砂災害などのおそれが残っている場合は、発表を継続します。
★洪水注意報
大雨、長雨、融雪などにより河川が増水し、災害が発生するおそれがあると予想したときに発表します。対象となる災害として、河川の増水や氾濫、堤防の損傷や決壊による災害があげられます。なお、河川を特定する場合は、指定河川洪水注意報を発表します。
★大雪注意報
大雪により災害が発生するおそれがあると予想したときに発表します。
★強風注意報
強風により災害が発生するおそれがあると予想したときに発表します。
★風雪注意報
雪を伴う強風により災害が発生するおそれがあると予想したときに発表します。「強風による災害」に加えて「雪を伴うことによる視程障害(見通しが利かなくなること)などによる災害」のおそれについても注意を呼びかけます。「大雪+強風」の意味ではなく、大雪により災害が発生するおそれがあると予想したときには「大雪注意報」を発表します。
★波浪注意報
高い波により災害が発生するおそれがあると予想したときに発表します。この「高波」は、地震による「津波」とは全く別のものです。
★高潮注意報
台風や低気圧等による異常な海面の上昇により災害が発生するおそれがあると予想したときに発表します。
★濃霧注意報
濃い霧により災害が発生するおそれがあると予想したときに発表します。対象となる災害として、交通機関の著しい障害などの災害があげられます。
★雷注意報
落雷により災害が発生するおそれがあると予想したときに発表します。また、発達した雷雲の下で発生することの多い突風や「ひょう」による災害についての注意喚起を付加することもあります。急な強い雨への注意についても雷注意報で呼びかけます。
★乾燥注意報
空気の乾燥により災害が発生するおそれがあると予想したときに発表します。具体的には、火災の危険が大きい気象条件を予想した場合に発表します。
★なだれ注意報
「なだれ」により災害が発生するおそれがあると予想したときに発表します。
★着氷注意報
著しい着氷により災害が発生するおそれがあると予想したときに発表します。具体的には、通信線や送電線、船体などへの被害が起こるおそれのあるときに発表します。
★着雪注意報
著しい着雪により災害が発生するおそれがあると予想したときに発表します。具体的には、通信線や送電線、船体などへの被害が起こるおそれのあるときに発表します。
★融雪注意報
融雪により災害が発生するおそれがあると予想したときに発表します。具体的には、洪水、浸水、土砂災害などの災害が発生するおそれがあるときに発表します。
★霜注意報
霜により災害が発生するおそれがあると予想したときに発表します。具体的には、早霜や晩霜により農作物への被害が起こるおそれのあるときに発表します。
★低温注意報
低温により災害が発生するおそれがあると予想したときに発表します。具体的には、低温のために農作物などに著しい被害が発生したり、冬季の水道管凍結や破裂による著しい被害の起こるおそれがあるときに発表します。
つまり、降雨などは、「天気予報での降る確率や予報」で事前に情報を提示、更に「大雨注意報」、そして「大雨警報」と続きますし、他にも、危機感を感じる「土砂災害に関する情報」など、様々な災害情報が発令されます。
一方、今までの事例の少なさから、明らかな竜巻でも突風と呼ぶなど、気象学において、本州では竜巻と称する事自体タブーであり、昨日の報道でもNHKなどは、気象庁が竜巻と断定するまでは、かたくなに竜巻の様な突風と報道しておりました。
皆さんに理解しておいて欲しいのは、今回発生した竜巻・雹・雷に関して、その文言を謳う警報が存在しないと言う事をしっかり認識しておいて頂きたいと思います。
唯一、暴風警報と言うのがありますが、この場合の殆どは台風などの接近により断続的に強風が吹く場合に出されており、突風が考えられる場合に出されるものと言う解釈は成り立たないようです。
では、どれが該当するか?
それは「竜巻注意情報」と「雷注意報」です。
なんとも緩そうな注意喚起です。
昨日も、
平成24年5月6日05時35分 水戸地方気象台発表
「雷と突風及び降ひょうに関する茨城県気象情報 第1号」(~以後第3号まで発令)
平成24年5月6日12時38分 水戸地方気象台発表
「茨城県竜巻注意情報 第1号」(~以後第5号まで発令)
が出されております。
ところが、テレビやラジオのニュース速報は、いずれも警報のみを知らせる考え方で、お天気予報の中で、「急な突風にご注意下さい」と伝えるに留まり、この時点では、警報・警戒に繋がるような報道はされておりませんでした。
天気図や各観測値から報告される気圧によって、一生懸命予測したものが生かされませんでした。
そこで、私から3つのお願いです。
☆気象庁は、気候変動も鑑み、竜巻に関する警報等、判りやすい注意喚起が出来るようにシステムを変えて欲しい。
☆報道・マスメディアは、警報等文言による机上論的仕分けではなく、要点・重要性を分析した上で、必要に応じた報道を心掛けて欲しい。
☆皆さんは、日本でも竜巻が起こる事を認識し、ご自身で情報収集に努め、軽避難をせず、しっかりとしたオーバー目の防災に努めた欲しい。
あれだけの猛威であると、建物被害を食い止める力は無いと思いますが、朝5時35分の「雷と突風及び降ひょうに関する茨城県気象情報 第1号」で、植木鉢をしまったり、看板を固定したりは出来たと思います。
不要な外出も避けれたでしょう。
尊い命が奪われた落雷事故も、事業者側が「雷鳴が聞こえたら建物退避」と、お客様に徹底出来たでしょう。
人間を含む生物は、電導物質である水分を大量に含んでおり、絶縁物ではありません。
雷が鳴っている時は、木の下に逃げ込む事は避雷針につかまるのと同じになります。
このブログが、事後になってしまい、尊い命が先立ってしまった事を、情報発信者として悔いております。
どうぞ、これから多発するであろう「雷」「雹」「竜巻」「ゲリラ豪雨」等に充分な警戒をお願い致します。
落雷・突風・河川の増水・がけ崩れは、決して対岸の火事ではなく、いつ皆さんに訪れてもおかしくない身近な災害です。
Marianafan HIRO