あれから時は流れ
僕は落ち着いた日常を
取り戻してきたように思う
だけど夜は苦手だ
孤独と寂しさに苛まれるのがつらくて
いろんな店に顔を出しては酒を飲み
いろんな人と話をする
年上、年下、男性、女性
話すこともさまざま
仲良くしてくれる人も増えた
だけど もちろん自分のことを
詳しく話すことはなく
気を紛らすだけなんだ
孤独感が消えるわけじゃない
一人で旅に出ることも増えた
カップルや家族連ればかりの街を
のんびり一人で歩くのも
いいような悪いような
そして夜は一人また酒を飲む…
家族という一番安定する場所を
捨ててしまった僕は
多分ずっとこのままなんだろう
心が安らぐ瞬間は
変わらず子供たちと食事できる時
そして
形だけになった妻が
まるで波に削られたガラスの欠片のように
随分柔らかくなったのを感じた時
時を超えて変わらぬものと変わるもの
だけど一度きりの人生なのだから
やはり後悔はしないほうがいい
元には戻りたくもない
僕は勝負に出たのだ
また明日から前を向き歩くつもりだ