
本文はここから
「悲」
「悲」
“悲”とは、インドの言葉で「カルナー」といって、
「ため息」とか「呻き声」のことです。
他人の苦しみや悲しみが、自分の痛みとして感じられる
のですが、その人に代わってあげることもできないし、
自分にかわってくれる人もいない。
そのことがつらくて、
思わず、体の心底からわき上がってくる「呻き声」。
「ああ・・・・・・・・・・」
この「カルナー」がインドから中国に入ってから、
中国人はこれを「悲」と訳したのです。
今年一年、私は、
「老病死」の現実をたくさん見てきました。
脳梗塞で倒れ、半身不随になられた男の方。
定年を迎え、これからというときでした。
今、奥さんが、そのご主人を介護される毎日です。
64歳の奥さんは、体調の不調を感じ、
病院で診察してもらったときは、
ガンの4期症状でした。
今、残されたご主人は、病弱な息子さんと二人暮し。
つい3週間前、脳血栓で倒れられて、
今もって、集中治療室という方もいらっしゃいます。
「がんばれ、がんばれ」という言葉が一番辛い。
だって、がんばれないときがあるんだもの。
これから、どうするの?
と、問い詰めることもできません。
ただただ、そばにいて、
涙を流すことしか、私にはできないのです。
少しでも多くの方に読んでいただきたいので、
ブログランキングに参加しています