蟪蛄春秋を識らず | 微塵のごとく

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大震災からブログをお休みしていました。あれから、8ヶ月。ブログを再開しようかなと思いますが、さぁて?!

蟪蛄春秋を識らず、伊虫あに朱陽の節を知らんや


今日から、8月です。


セミの声を聞き始めると、いつも、


上の言葉を思い出します。


蟪蛄春秋を識らず


蟪蛄とは、セミのことで、「けいこ」と読みます。


セミは夏にうまれ夏に死んでいく。

だから、春や秋を知るはずが無い。


伊虫あに朱陽の節を知らんや


では、伊虫、この虫は、

朱陽の節 夏のことを本当に知っているのだろうか。

いや、知らないだろう。


という意味です。


夏に生まれ夏に死んでいくセミは、春秋を識るどころか、

夏の本当の暑さも知らないだろうというのです。


夏の暑さを識るには、あの冬の寒さを識って、

初めてわかるのだという、言葉です。


これは、実は、私たちに向けての言葉でもあります。


私たちが生きる世界は、俗世間。


仏さま、悟りの世界は、俗世間を超えた出世間のこと。


仏さまの世界を識らない、見ないものには、

自分が住んでる、この俗世間のことすらわからないと

いうのです。


この夏の盛りに生まれ、死んでいく私たちは、

もしかしたら、

この世界が、どんな世界なのかすら、

わからないまま、死んでいくのでしょうか。


この世界は、苦悩の世界、煩悩の世界、

我欲の世界、無常の世界。


そのことを識ることができるのは、

出世間法である、仏さまの教えに出会うことだと、

この言葉は教えています。



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