主演俳優が撮影途中で死亡しながら、監督はじめ関係者の決意と熱意、そして友情により完成した作品。
『ダークナイト』での怪演で大注目となったヒース・レジャーでしたが、この映画の撮影途中に急逸。
普通ならお蔵入りのところをテリー・ギリアム監督が脚本に手を入れ、
ジョニー・ディップ、ジュード・ロウ、コリン・ファレルの人気俳優3人がヒースの代わりを務め、ヒースの遺作として完成させました(さらには、その出演料をヒースの2歳の遺児に贈ると言う美談も)。
その辺りの話も加味して、鑑賞して頂きたい映画ではあります。元々の脚本、演出はわかりませんが、さすがにギリアム監督、独特の空想空間と毒気のあるストーリーで、これがオリジナルと思わせます。
俳優達も、それぞれの個性に走らず、“ヒースの演技”を意識してくれたように思います(なんせ、喰う気なら喰ってしまえる俳優達ですから)。
まぁ、そんな余分なこと考えずとも、ギリアム演出の一つとして、いつも通りすんなり(ツッコミ入れ無いのがキマリです・笑)見ることをお勧めします。
大江戸映画研究会