ニセ札/映画批評下書 | ヤマモト探険記

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気の向くままの街歩き。

木村祐一。多才な人です、今度は、長編映画初監督です。

昭和26年に実際に起きたニセ札事件の映画化。
山間の小さな村の、教師や元軍人、紙漉き職人、写真館主人などが偽造団を結成。
やがて、聞き付けた村人が、我も我もと集まり、村を挙げての犯罪となった事件です。

金欲しさのチンピラ、敗戦で誇りを失った軍人、貧しい子供達に心痛める教師、技を持て余す職人等々が集まって…。
戦後の価値観と経済が混乱していた時代、それぞれの思いが絡み、絆が生まれ、〝作戦〟が決行されます。

倍賞美津子さん、良いですねぇ、お姉さんに負けずチャーミングです。

段田安則さん、『罪とか、罰とか』も面白かったですが、今回の役所も良かったです。

インパルスの板倉さん、ずーっと「どこで見た俳優さんかなー」と考えこんでました(笑)、気付いたのは、夜のテレビでした。上手いですね、こういう人が出てくるから、最近の芸人さんは侮れません。

皆さん芸達者です、配役もまた、監督の技量でしょうかね。

大不況の時代に、「お金って何?」との社会性もあり、笑いもあり、新人監督としては上手にまとめられたと思います。
でも、もっと毒を効かせて欲しかったですね。