週末、じーさんとの約束の日。
夕方6時にはるか行きつけの「純喫茶ウエストサイド」で待ち合わせ。

仕事中、いつもと違う雰囲気のはるかに同僚たちは目をクリクリさせた。
ミニスカートで生足、それだけでもスタイルの良いはるかは目立つのに更に、
胸元の大きくあいたシャツを着て仕事をしている。

由美
「あんた仕事にその格好はやり過ぎじゃない?もしかしてあの例の彼とデート?」

はるか
「バカっ!大きな声で言わないでよ!でも実はそうなのよわかる?」

由美
「いやいや、そりゃわかるでしょ!私だけじゃなく、多分みんなわかってると思うわよ。」
「それにしてもあんたそんな服持ってたんだ~!やるじゃない‼」

はるか
「デートのことは内緒にしててよ!絶対よ‼」

時計が5時を指した瞬間はるかは
「お先でーす!お疲れ様でした~!」と誰よりも早く退社。
ウエストサイドに向かった。

待つこと50分。じーさんが姿を見せた。
「コンニチハ‼」

じーさんがコーヒーを飲み終えた時は、はるかは3杯目だった。

今日は一軒目から居酒屋に行くことにしていたはるかは、楽しげに雑誌で知った(調べた)居酒屋へ
じーさんを案内した。

とりあえず生ビールを注文して、料理を注文する前に乾杯。
料理が到着する頃には2杯目を飲んでいた。

「グレゴリーさんの好みの女性ってどんなタイプですか?」


今日は仕事の話はしないつもりだな!


じーさん
「私に好みなんてないですよ、万が一好いてくれる方がいればその方が私のタイプですよ。」

はるか
「えっ‼ そうなんですか?」

じーさん
「はるかさんはどんな方が良いのですか?」

はるかは男性恐怖症のことを正直に打ち明け、初めて男性とこうして食事をしていると話した。

じーさん
「それは光栄です。こんなに素敵な女性を独り占めでき私は幸せ者です。」

こんなクサイ台詞は日本人ではなかなか言えないぞ!さすが異国の方!!

調子に乗ったはるかはお酒が進んだ。でも全然酔う気配がない。

お互いの身の上話に花が咲き、日常生活の3倍程速いスピードで時間が過ぎて行った。
お酒がそれ程強くないじーさんは結構酔っている。
はるかはまるで何事もないようだ。
もちろん次に行く店も調べて来ているが、じーさんの酔い具合からしてお酒は無理っぽい。
ゆっくりできる所が良いだろう、っとはるかは急に赤面した。

26年間彼氏がいないはるかはもちろん処女。
じーさんは誘って来る様子もない・・・・さぁどうするはるか!?

はるか
「グレゴリーさん大丈夫ですか?そろそろ出ましょうか!」

じーさん
「グレゴリーはやめましょうよ、ギルバートって、いやっギルって呼んでください。」
「そうですね、そろそろ出ましょう!」

はるか
「じゃ私のことも、はるかって呼んでください」
「お酒まだ飲めます?・・・・・まぁとりあえずでましょう!」

居酒屋を出た2人はとりあえず歩いた。
思ってた以上にじーさん、いやギルは酔っていてフラフラだ。はるかが支えないとどこかへ
行ってしまう程だった。

はるかはギルの腕を程よい力で掴み、この状況を楽しむかのようにしばらく歩いた。

ふと、ギルが立ち止まったのではるかもつられて止まった。
何げに横を見ると「きまぐれ天使」というライトアップされた看板が目に入った。

ギル
「ちょっと寄って行きます?」

ギルはこの「きまぐれ天使」の意味はまったく分からずに言った。

はるか
「はい!」

胸の鼓動がまるで大太鼓を思いっきり叩いてるように鳴り響いている・・・・・