ダブルデート前日の朝8時

いつものようにパッチリと目が覚めた龍之介は、布団をかぶったまま頭を整理した。

「はるかさんは・・・・どこにも出てこなかった・・・しかも・・・
じーさんから聞いたストーリーとはまるで違うストーリーだった・・・?」

「はるかさんが出てこなかったっていうことは・・・まず、頭痛は確実に発生しているはず、
それはとりあえずいいとして・・・、
ストーリーが全然違うっていうのは一体どういうこと?」

「とにかくじーさんの部屋に行こう。」


朝9時

スカイスリーマンションのじーさんの部屋番号を1階ロビーで押した。
直ぐに自動ドアが開いたところをみるとじーさんは、龍之介が来るのを
いまかいまかと待っていたのだろう。

龍之介は部屋へとなだれ込んだ。

じーさん
「どうだった?」

龍之介
「はるかさんは出てなかったよ!だから女優じゃなかったんだ!
いやいやそんなことはどうでもいいんだ!
じーさんにもう一回ストーリーを聞きたいと思ってさ、っていうか俺が見た夢と
ストーリーが、まるで違うんだよ!」

じーさん
「本当にスタンドバイユーを観たの?実は全然違う映画を借りたんじゃない?」

龍之介はカバンの中に手を突っ込み、取り出した物をじーさんに見せた。

じーさん
「一緒だ!はるかが借りてたのと一緒だ!」

龍之介
「どう思う、じーさん?」
「いったいどっちが本当のスタンドバイユーなのか?」

じーさん
「ん~、これはもう一回誰かに同じ夢を観てもらうしかないだろうな。」

龍之介
「やっぱりじーさんもそう思うよな~。あきらに観てもらうよ。」

じーさん
「そうだね、でもこの事情は話すの?」

龍之介
「いや、話さずにうまいこと言って観てもらうよ。明日はダブルデートだから
今日の夜は俺ん家に泊めて、早速今晩観てもらうよ。で、明日4人で
スタンドバイユーの話しをなにげにしてみよう!」

じーさん
「龍之介はうまいな!よし!じゃ僕も今晩、はるかの部屋に泊まって頭痛の様子を
なにげに見てみるよ。」

龍之介
「じゃ明日朝9時にマルタ前で!」



その頃、ジムは飛行機の中で日本語の本とにらめっこしていた・・・・