目に付いたのでちょっと見てみることに。空き時間にちょうどよい映画でした
Disney+にて配信 95分と短め。
2024年アメリカで公開されHuluでその後配信。日本では未公開なのかな、情報がなかった (私はHuluセットプランには入ってませんが、見れました)
ジャンルはラブファンタジーなんかな、明るいラブコメではなかった
あらすじとキャスト
ハリエット(ルーシー・ボーイントン)は2年前に恋人マックス(デヴィッド・コレンスウェット)を交通事故で失って以来、不思議な体験をしていた。恋人と当時聞いていた音楽を耳にした瞬間、その場面にタイムスリップしてしまうのだ。不意に流れて来る音楽を遮断するため、普段からヘッドホンが欠かせない。
最初は精神的なストレスによる幻覚だと思っていたが、実際に過去に戻っていることに気付いたハリエットは、音楽を聴くことで恋人と再会し自分自身を癒していた。
そのうち、ハリエットは過去にタイムスリップしているのは事実なのだから、交通事故そのものをなかったことにすれば恋人は死なずに済むと考え、事故直前に戻るためその時流れていた曲を探すことに没頭し、その考えから抜け出せずにいた。
音楽フェスで知り合い、お互いの仕事も音楽関係だった二人の間には膨大な曲が共有されてて、どの音楽が事故当時聴いていたものかハリエットには全く見当が付かず、ただランダムに目についたLPレコードをかける毎日。(事故当時ハリエットも同乗してて頭を打って記憶が抜けてる?かなんか)
事情を知る友人はその行動を心配し、前を向いていくようにアドバイスをするが彼女は聞き入れず・・。
そんな中、セラピーでデイビット(ジャスティン・H・ミン)という男性と偶然知り合ったハリエットは、罪悪感を抱きながらも急速に彼に惹かれていく。
優しくて明るく、気の良い青年デイビッド。過去に囚われるハリエットを急かさず見守っていたが、ある日ついにタイムトラベルのことを知ってしまい、距離を置き始める。それに動揺するハリエット。
過去で変えられるのは自分の言動だけで、他人や出来事は決して変えられないこと気づいたハリエットは、マックスとの出会いそのものを無くすことを思いつく。恋人にならなければいずれ事故に遭って亡くなることもない。だが、同時にそれはマックスとの数年間の大切な思い出も失くすということ。。
過去に囚われて生きる女性が前を向いて歩いていこうと下した決断は何だったのか?
ネタバレと感想
ここからはネタバレありです。
劇中いろんな名曲が流れるのですが、それが全てデジタルではなく、LPレコードであったりラジオであったり、ライブ演奏であったり、そのへんがエモさを感じさせてくれました。ストーリーは現代なんだけど、どこかノスタルジックな雰囲気で素敵なのです
デイビッドの実家がアンティークショップなのも良かった。古き良きものに囲まれていたけど、両親が亡くなって店を受け継いだ後、それらとの向き合い方が分からなくなっていたデイビッド。彼もまた過去に囚われているひとりでした。
ハリエットの奇妙な体験を、最初は敬遠したけど徐々に理解を示してくれるデイビッド。彼のアンティークショップにマックスと過去に来たことがあること、この店を出た直後に交通事故に遭ったことを思い出すハリエット。
失くした(亡くした)ものは決して元には戻らない。傷を癒す時間は必要だけど、残されたものは前を向いてこれからも歩いていかなければならない。過去を大切にすることと囚われるのは違う。
結局ハリエットは恋人と初めて出会った過去の日に戻り、彼の手を取らない選択をしました。残念そうに去るマックスに「I love you」と呟いて現在に戻るのでした。
ここで手を取ったら確実にあり得た幸せな日々。それがわかっていたけど、どうしても彼の命を助けたかったハリエットのした決断が切ないし泣けます・・・。
恋人を失くして通ったセラピーで知り合ったデイビットとの記憶も失くすハリエットでしたが、「きっと探し出すわ」と約束した通り、二人が好きだったRoxy Musicのライブで偶然出会う。双方覚えてないですが、何か始まる余韻を持たせてThe End。
これ、韓ドラなら最初の恋人マックスの方を持ってくるんじゃないかなぁと思うけど、きっとそういうテーマではないのね・・。辛い過去を断ち切り、前に向かって歩いていく決断をした強い女性像というか。
マックスの事を心底愛していたからわざわざ過去に戻って、思い出と幸せな日々を犠牲にして彼の命を救ったハリエット。それはデイビットとの出会いを通して、自分が立ち直れる自信が見えたから出来たのかも。
ポスターにこう書かれていますが、いろんな意味に取れるなぁ。「RIGHT PERSON」は曖昧で便利な言葉だなぁと思った経験があるのであんまり好きじゃないけど。
でも、あれか、ずっと同じ時間を共有できなくてもその人が最愛の運命の人ってこともあるよね。深いね。
私は音楽業界に疎いので分かりませんが、Roxy Musicが取り上げられてるのは何かの意味があるんかな。wikiに1972年結成、何度か解散、休止期間を経て2022年に活動再開、とあった。ライブ映像も映画で流れてました
「Roxy Music」のメンバー、Bryan Ferry って名前どこかで聞いたなーと、微かな記憶を頼りにYouTubeで探してたら、あったわ、1997年のキムタクドラマの「Gift」の主題歌「Tokyo Joe」だった!懐かしいわ~、もうほとんど話覚えてないけど、見てたわ~ いい曲よね
最初見たすぐは、夢がないなぁとあんまり心に響かなかったけど、こうやってレビューのために見返してみたりするとジワジワくる良作だったかと思いました
おすすめ度・・・☆☆☆☆☆★★【5/7】 結構多いですね、でもいっか