テストステロンを知ろう@なるみ      新宿atom-clinic

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筋肉への投資は人生を変える事も可能 堂々とステロイドを語ろう!男性を魅力的に 

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男性における低テストステロンがコロナの重症化に繋がる?

 

 

コロナ(COVID-19)は、特に男性において重症度と死亡率が高いと言われています。

 

現在のデータは、COVID-19の男性患者における血清テストステロンの低レベルが炎症性サイトカイン、疾患の重症度、および臨床転帰不良と直接的な相関関係があることを示唆しています (Hussain et al., 2020)。

 

同研究では総テストステロンレベルと遊離テストステロンレベルの段階的な低下は、高度なケアを必要とする深刻な肺合併症(ICU、換気装置、ECMOなど)と直接的な相関関係があると報告しています。SARS-CoV-2は、宿主細胞への侵入にアンギオテンシン変換酵素II(ACE2)を利用するようでテストステロンは、重要な肺保護酵素であるACE-2発現を誘導します (Hussain et al., 2020)。

 

男性のテストステロンレベルが低いと、ICU入院の可能性が高くなりより悪い病気の結果(ARDS、ICU滞在期間、死亡率)に繋がると報告されています。しかし、逆に、テストステロンのレベルが高すぎると、血栓症につながる可能性があります(Hussain et al., 2020)。

 

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC7494488/#s0005title

 

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テストステロンで筋繊維を太く成長ホルモンで筋繊維の数を増やす?

 

テストステロンも成長ホルモンも皆様の体の中で分泌されるホルモンですが筋肉に対する効果に関しては大きな違いがあると思われます。

 

まずテストステロンはステロイドホルモンであり成長ホルモンはペプチドホルモンであることで信号伝達のメカニズムも大きく違います。

 

研究データーが不足していますがテストステロンは筋繊維を太く炎するのに対し成長ホルモンは筋繊維の数を過形成によって増やすキラキラと言われています。

 

従ってテストステロンによる筋肥大が最大限に達成された時は成長ホルモンで更なる筋肥大を実現できると思われます。

 

つまりテストステロンによって筋繊維のサイズが最大化され成長ホルモンによってその数が増やされると考えられます。

 

そのため成長ホルモンは長期的な筋肥大に大変有力なものだと思われます。

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テストステロン補充療法と前立腺

 

テストステロンを聞くと前立腺癌を悪化するというイメージを抱く方も少なくないと思います。しかし近年の研究を見るとむしろテストステロン補充療法が前立腺癌の再発を減らすという報告があるようです。

2020年の論文(Testosterone replacement therapy reduces biochemical recurrence after radical prostatectomy, Ahlering et al., 2020)では根治的前立腺切除術(RP)を受けた男性を手術後、テストステロン補充療法グループ(TRT)とテストステロンなしのグループに分け、前立腺癌生化学的再発(BCR)のリスクを評価しました。術前に低テストステロン且つ術後に生機能の回復遅延の患者をテストステロン補充療法グループに振り分けその他の患者がコントロールとして評価されました。結果として数年以内に前立腺癌生化学的再発の確率はテストステロン補充療法グループでは約54%低かった、且つ再発する運命にある男性では、テストステロン補充療法グループでは再発までの期間が平均1.5年程遅かったです。

 

このデータでは、根治的前立腺切除術後のテストステロン補充療法は前立腺癌生化学的再発のリスクを大幅に減らし、尚且つ前立腺癌生化学的再発までの期間を遅らせました。

 

筋肉とホルモン、ホルモンと疾病予防について研究されている Julius.Fink先生に当院の特別顧問になっていただきました。

 

元ビルダーで研究者のフィンク先生と安全で効果の高いメニュー作りを行なっていきたいと考えています。

 

 

テストステロン:男性の最大の武器

 

テストステロン、いわゆる男性ホルモンは自然に皆様の身体の中で存在するステロイドホルモンの一つです。テストステロンはステロイドホルモンでもありますがステロイドホルモンという名称はテストステロンのような筋肉に影響を与えるアナボリックステロイドだけではなく様々なホルモンを指します。逆に筋肉の分解をもたらすステロイドホルモンも存在しますのでこの言葉を使う時は定義に注意すべきです。基本的にステロイドホルモンは細胞の中に入りそこで受容体と結合し持っている情報を伝達します。一方、ノンステロイドホルモンは細胞内に入らず膜の外側に結合します。

男性においてはテストステロンは元気の元であり、やる気、意欲、性欲などを向上させてくれますが実はメンタルの健康に限らず身体の様々な機能を維持するためにとても重要な役割を果たしてくれます。男性においてはテストステロンは年齢とともに低下します。テストステロンの低下とほぼ並行して筋肉量と筋力が落ち、肥満、代謝や循環器の疾患が現れ始めます。男性における加齢による疾患が発症するタイミングがテストステロン低下とほぼ一致するのも偶然ではないはずです。テストステロンは様々なメカニズムを通じてインスリンを制御したり血糖値をコントロールしたり肥満を防いだり肝脂肪を減らしたり炎症を抑えたり男性の体を数多くの病気から守ってくれると思われます。ですからテストステロンは男性の加齢による劣れに勝つための最強の武器だと言っても過言ではないでしょう。では、最初にテストステロンが筋肉をレグレートするメカニズムを見ていきましょう。

 

血の中のテストステロンはアルブミン(〜20-30%)または性ホルモン結合グロブリン(SHBG、〜50-70%)やその他のタンパク質とくっ付いてわずか〜1-3%が遊離テストステロン(生物学的に利用可能なテストステロン)として残ります。テストステロンはステロイドホルモンですから細胞内に入り核内にあるアンドロゲン受容体と結合し遺伝子転写を行い、mRNAがリボソームによって翻訳され特定の蛋白質が生成されます。一方、一部のテストステロンは5α還元酵素によってテストステロンよりも強いアンドロゲンである ジヒドロテストステロン(DHT)に変換されます。DHTもテストステロンと同じ受容体を通じて遺伝子転写を行います。このように細胞内の受容体に結合してからの遺伝子転写はgenomic pathwayと言われます。テストステロンが細胞内に持ち込む“命令”によって蛋白質合成の増加、蛋白質分解の抑制、筋サテライトセルの活性化、脂肪細胞増大の抑制が起こります。蛋白質は筋肉を基礎的要素であり合成が分解を上回らないと筋肥大に繋がりません。サテライトセルは細胞の基底膜と筋鞘の間に眠っていて、活性化されると筋繊維とくっ付き筋繊維をより太くします。つまり、テストステロンは細胞内の遺伝子転写によって筋肉を太くするように様々な命令を発信します。

 

一方、血中にてアルブミンやSHBGにくっ付いているテストステロンはどうなっているかというとnon-genomic pathway、つまり細胞の中で核内による転写を介さなくても様々な効果をもたらします。テストステロンは細胞内のカルシウムを増加させ筋力を促進させると思われます。またはテストステロンは細胞内シグナリング分子(protein kinase A, protein kinase C, phospholipase C, phosphoinositide-3 kinase, and mitogen-activated protein kinase)を通じてDNAと直接結合しないでその他の転写因子を活性化させるとも思われます。

 

テストステロンの筋肉における効果は30歳を過ぎた男性の体の変化を見ると一目瞭然です。若い頃と同じように食べてトレーニングしても筋肉のサイズや張りがだんだん減っていきます。その一因としては、テストステロンの低下があげられます。一般男性の血中テストステロン濃度は350から1000 ng/dLが正常といわれていますが20代のピーク時期を過ぎてからテストステロンは少しずつ減っていきます。テストステロンの低下が一定水準を下回ると加齢性腺機能低下症(LOH症候群)といわれ、筋肉量を増加させるどころか維持すらできなくなります。テストステロンを正常なレベルに戻す事は加齢がもたらす劣れを予防するために有力な手段です。10−20代男性のような張りのある筋肉ややる気を無くして肥満気味になった30−60代男性は一度自分の血中テストステロンを測定してもらうことをお勧めします。若い時の元気、筋肉、性欲などをテストステロン補充療法を通じて取り戻せる可能性があります。