クレタ島の陶房では代々ハンドメイドを引き継いでいます。

その作り方を少しご紹介しましょう。

 

 

画面左側の縦長の壷になるまでのご紹介です。

粘土を使って形にしていく間は積み重ねができませんので、かなりの数のロクロが必要です。

ロクロ=製作台となるのです。

画面右側は第2段階までできたところです。 第1段階は横線の上の部分までです。それ以上に作ると自分の重みで変形してしまいます。

 

 

画面右側の棒状の粘土を腕に抱えながら継ぎ足していきます。

 

 

継ぎ足してから引き伸ばしていきます。

 

 

これが継ぎ足す前。

 

 

継ぎ足した後。

 

 

ロクロを回転し水を垂らしながらヘラを使って伸ばしていきます。

 

 

この高さのものが・・・・、

 

 

ここからは二人一組。助手がロクロを廻し、もうひとりがヘラを使いながら伸ばしていく作業です。

 

水につけたスポンジで表面を慣らしたり、

 

 

接合面に新たに紐状の粘土を盛り付けて補強したり・・・・、

 

 

ここで第3段階までです。十分に乾かして最上部を作り上げていきます。

 

 

接合部は模様上にデザインしますが、本来的に補強のためです。

 

 

形ができあがったらマークをスタンプ。

 

 

これがスタンプ。

 

 

使い込んでありますね。

 

 

ロクロで作るものだけでなく、型に入れて作る鉢や壷もあります。

 

 

底部分と横の型を組み合わせたところ。

型を使用すると熟練の業は不要で、ある意味誰でも作れますが、やはり魅力には少々欠けます。(自分で売っていてこんなこと言っちゃいけませんが)

 

 

型押し用の粘土はローラーで薄い生地に仕上げます。

 

 

これも型押し製品です。とても良く売れている商品です。

 

 

これらも型押し品。

 

 

出来上がった半製品はこちらに置かれ、十分乾燥させた後、焼きの工程に入ります。

 

 

こちらが焼き窯。1,050度で24時間焼きます。

 

 

焼いて十分に冷ました後、ここがクレタ陶器の特徴ですが、水に漬け置きします。

この工程を水締めと言い、不要な石灰分を出し、陶器を締め、強度を増します。

 

 

水締めが不十分だと脆く、このように割れたりします。

 

 

水締めが終わった製品は野積みで保管。

 

 

雨はめったに降らないので濡れる心配はありません。

 

 

工場の屋根には発電パネルがありました。

 

 

 

マノリスに太陽光発電はもとが取れるのか聞いたら、お題目ほどじゃないなと苦笑い。

余剰電力は電力会社に売ることができて、それで設備に投資した金額がカバーできると言って売り込まれたらしいですが、実際にはなかなか・・・・。 どこかの国も一緒ですね。