こうもりには、死ぬことへの恐怖がある。それを分析すると、肉体的な苦痛に対する恐怖ではなく、人生を無駄にし、何も生み出すことができなかったことに対する恐怖である。
より詳しく言うと、自分が受けてきたものを誰にも引き継ぐことができずに自分が土に還っていくこと、自分が授かったものも土に還してしまう恐怖である。
このことからこうもりは、自分がいなくなった後のこの世にも、自分が受けたものを引き継いでくれるだろうという期待を残して死にたいと考えていることがわかった。
一昨日「アルキメデスの大戦」を母に勧めて、母も気に入ったところで、映画の中身について話ができたのは満足した。
そしてそれがきっかけで、祖父の思い出に話が及んだ。
感想を語りたくなる映画を見出すのは幸せだと思うし、それで人と認識を共有して、相手とのつながりを確認できるもの別の幸せだ。
それに、死後に人に思い出されるだけでなく、いろいろ考えさせることができる祖父は、もしあの世があるのであれば幸せに感じているだろう。
これからは、一年単位で自分の人生を刻んでいこうと考えた。一年後自分は安らかな気持ちで後悔なく死ねるつもりで、生きようと思う。
そして、自分なりに満足のいく1日を積み重ねることで、一年の死ぬ日を迎えようと思う。
これが『葉隠れ2.0:武士道とは死ぬことと見つけたり』である。
こうもりは武人ではないけれど。