『機動戦士ガンダムGQuuuuuuX』を観ています。
宇宙世紀0079年。
ジオン公国を名乗るスペースコロニー群のサイド3は、地球連邦からの独立を求め宣戦を布告。ジオン軍のシャアによる連邦軍の最新鋭機ガンダムの強奪は大きく戦局を変え、ジオン公国の勝利を以て戦争は終結した。
終戦後のサイド6。高校生のアマテ=マチュは運び屋のニャアンと知り合い、届け先のジャンク屋に行き着く。そこではクランバトルという、モビルスーツ同士が戦う非合法賭博が行われていた。
そんな折、コロニー内に侵入した赤いモビルスーツと軍警の戦闘に巻き込まれたマチュは、ひょんな事からモビルスーツ=ジークアクスに搭乗し軍警を撃退する。
正体を隠しクランバトルに参加するようになったマチュ。そしてジオンのシャリア・ブルは、マチュのパートナーになった赤いガンダムを追い……といったお話。
ガンダムシリーズ最新作です。
ご存知、元祖『機動戦士ガンダム』のお話と言えば、最終的にはヒーロー側が所属する地球連邦が勝利して終戦を迎えます。
が、本作では地球連邦が敗北し、ジオン公国が勝利した世界の話というのが衝撃的、かつ新鮮です。
ここで“衝撃的”というワードを使いましたが、そんな極私的な妄想=二次創作を(ほぼ)リメイクとして公式に映像化できてしまうのって、やっぱり衝撃以外の何物でもないじゃないですか。
続編やら番外編ではない、俺版としての元祖『~ガンダム』を作りたい人ってスゲー多いと思うんですよね。福井晴敏さんは悔しがってるんじゃないかな(笑)。
そんな本作には”換骨奪胎”という言葉がよく似合います。
これが許されるどころか歓迎されるのは、ガンダムファンは宇宙世紀に弱いという土壌があるからです。
宇宙世紀の話でーすというひと言さえあれば、あんなタイムボカンシリーズみたいなキャラが宇宙世紀の住人でも受け入れられるんだから、まぁチョロいよね。
それどころか、キャラデザに関する不満があまり見えないのは、よっぽど達観した大人が多いのかな。
個人的に、最近のガンダム作品のキャラは見た目=デザインが嫌いです。
得てして、ガンダムの名が付く作品には常に賛否両論があるもので、本作も例外ではありません。
が、俺ッチがその手のサイト見ていないために気付いていないせいか、今作に限っては否定的な意見があまり見えず、肯定派の意見が圧倒的に多く見られます。
普段は否定派の意見には、何言ってんだコイツ的に感じるものですが、今作の場合は肯定派というか擁護派のヨイショっぷりが本っっ当~にキモく思えてね。本作を誉める事で、何かもらえるキャンペーンでもやってるんかいな?と思うくらいです(笑)。
当ブログではガンダムは学問であると捉えていますが、ここまで来るとガンダムは宗教に、関連作品は教典にまで昇華したと断言せざるを得ません。
ネット上の喧々諤々なやり取りも、宗教に根差した戦争ばっかやってる中東諸国を連想しますし。
庵野秀明さんが少々絡んでいる時点で、実質上の“シン・ガンダム”という揶揄も見えますが、それどころか“シン・∀ガンダム”と呼ぶ方が正確なんじゃないかと個人的に感じます。
探せばもっとありそうだけど、モビルスーツ同士の対戦とか、魔女がどうとかとか、not宇宙世紀ガンダムのエッセンスも感じますし(チト穿ちすぎかな?)。
まだ7話くらいまでしか観れてませんが、ここから最終回まで、どういう風に着地させるのか気になりますね(おそらく最終回の脚本は庵野さんが担当すると予想)。
個人的に、女子が主役のガンダム作品はやっぱり熱くなれないなぁと感じているものの、ただ一つだけ確信できるのは『〜水星の魔女』よりは面白いかな。
そういえば、本作は日本テレビの深夜に放送されましたが、バラエティ番組と同じ枠に含まれ、テレビの番組表で見つけにくいという不満がちょっと話題になりました。
もちろんバカな番組編成だなとは思いましたがね、何話か放送されてこのネタがネットニュースになった際、番組表に出なかったから録画できなかったの何だのと、いつまでもグダグダ言ってるヤフコメ民に失笑したものです。
放送開始日は分かっているんだし、自分が興味を持っているものなんだから最初からチェックすればいいだろうと。
前半の番組が要らなかったとしても、だったらチャプターサーチすりゃいいし、そんな機能も付いていないほどヘボいレコーダーでも使ってるのかよと。
同じ局&同じ時期&同じ形態で放送されていたにも関わらず、少なくともネットニュースにはならなかったんだから、『霧尾ファンクラブ』の視聴者は民度が高いなと羨ましい気持ちにすらなりましたよ。