『怪盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー en film』を観ました。
現在、警察戦隊パトレンジャーが手を焼いている異世界犯罪者集団ギャングラーによる犯罪の解明、そして怪盗戦隊ルパンレンジャーを名乗る者たちの正体を暴くため、国際警察日本支部はイギリスの名探偵エルロックを招聘する。
報道陣に囲まれたエルロックは、その中の一人がギャングラー怪人である事を見破る。それと同時にルパンレンジャーも現れ、エルロックを警護していたパトレンジャーも加わった三つ巴の戦いが始まる。
そこに現れたもう一人のギャングラー怪人は、ルパンレッドとパトレン1号をギャングラーのアジトのある異世界へ飛ばしてしまう。
敵対関係にありながら、異世界でギャングラーを相手にするには分が悪い事からルパンレッド=魁利[カイリ]とパトレン1号=圭一郎は一時的に休戦。異世界からの脱出を図ろうとするが……といったお話。
スーパー戦隊史上には異色作が何作かありますが、『『怪盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー』は確実にその中の1作です。かつ、スパ戦史上最も長いタイトル(笑)。
VSシリーズという現役戦隊と先輩戦隊が登場する外伝がありながら、現役戦隊がテレビシリーズ本編としてVSさせてしまえるのがスパ戦の懐の深さです。
怪盗戦隊と警察戦隊、さらに犯罪者集団も加わる事で、必然的に三つ巴の戦いになるのが新鮮です。
で、劇場版のお話としては、普段は敵対関係にある両戦隊のレッド同士が、一時的ながらも共闘するのが見どころ。これはいつか両戦隊が和解するであろう布石か?とも思わせます。
本作が公開される頃はテレビ版=本編も中盤ですが、両戦隊が同時に変身するシーンは劇場版ならではのレアなシーンです。
久々に見ると、パトレン1号=朝加圭一郎を演じる結木滉星さん、カッコ良いなぁ。当時は黒髪が野暮ったいと思ってたけど(笑)、一本気でクソ真面目なキャラには実によく合う、ちょっとした役作りでもあるよう思えました。松阪桃李さんにもそんなイメージがあります。
そんな両レッドの活躍が見どころになっているせいで、それ以外の面々の影が薄くなってしまっているのが惜しいですね。レッドが留守の間も(?)それなりに活躍はしているんだけど、もう少し出番が欲しかったかな。
近年の夏映画のようにロボ戦を排除してドラマを多めに見せてくれればなぁ…。『ルパンレンジャーVSパトレンジャー』はドラマとしても楽しめるので、ロボ戦の時間が本当に邪魔なんですよ。
隠れた見どころとしては冒頭の、エルロックが見物人や報道陣に囲まれながら空港を出ようとする際に、ルパンレンジャーの3人が現れるシーンです。
ルパンレンジャーが白昼堂々、しかも大衆の前に姿を晒すのは軽い衝撃じゃないですか?
余談ながら、エルロックを囲むのが報道陣だけではなく見物人がいるのは分かるけど、この人たちはただの見物人ではなくエルロックのファン。警察に協力するVIPとも呼べる人に、アイドルのコンサートよろしく応援ボードを向けるとか意味不明すぎです(笑)。エキストラとして安上がりに雇ったTTFC会員をハシャがせたいのは分かるけど、場違い感が半端じゃないんだよ。
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Blu-ray版はこのコレクターズパック版と銘打ったものしかなく、本編とメイキング等の映像特典が満載のBlu-rayと、本編と予告等の映像特典しかないDVDの2枚組です。
Blu-rayがあるなら、全く同じ本編をわざわざDVDなんかで見ねぇだろう!というバカ仕様。こういうクズ商法を続ける東映ビデオには、汚ったねー痰が混じった唾でも吐き付けてやりたくなりますね。