もっと知ろう、『スケバン刑事』 | Joon's blog

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どんな傑作にも100点を、どんな駄作でも0点を与えないのが信念です

BSフジにて『霜降り明星のゴールデン☆80'S』という番組がスタートしました。
タイトル通り、80年代の歌謡曲を振り返るという内容になるんでしょう。

その第1回のゲストが、ちょっと衝撃レベル。

斉藤由貴さん、南野陽子さん、浅香唯さんという、まぁ『スケバン刑事』繋がりの面々という事で、またかよ企画に思われがちですが……んっ?
そーいや、この3人が一堂に会した画って見た事あったっけ?と思いきや、やはりというか、意外にもありそうでなかった、初のスリーショットだそうです。これだけで激アツっ…!
『ボクらの時代』に先を越される前に見れて良かったよ(笑)。

トークは『スケバン刑事』に関する話題がメインで、お三方がそれぞれがスタジオで楽曲を披露するんですが、その辺の歌番組でよく見るものではなく、ちゃんと『スケバン刑事』の主題歌をフィーチャーしているのが良かったですね。
中でも、『白い炎』はもっと需要があっていいと思うんですよ…。

…で、トークパートでは『スケバン刑事』の粗筋を紹介した上で、撮影当時の愚痴やら『スケバン刑事』のトンデモ設定にツッコんだりというド定番トークが展開されるんですが……特に『~Ⅱ』以降の突拍子もない部分ばかりが盛り上がるのは仕方ないんですが、『スケバン刑事』の魅力はそんなところばかりじゃねぇんだ!と言わせてくれ。

 

余談ながら、鉄仮面ばかりが話題になる『~Ⅱ』の主役である南野陽子さんは、脚本を読んでナンダコリャと思う以前に、あの歳まで仮面を付けたまま生きていた五代陽子は何て悲しい子なんだろうと思ったそうです。

ナンノ、ええ子や…!

 

暗闇司令=長門裕之さんを初め、とっくに駆け出しではなくなっているベテラン俳優が意外にも多く出演しているのもいいんですよ。

サキをサポートする上司を演じた中康次さん、蟹江敬三さん、萩原流行さん等々、この辺は名前を挙げてもいいと思うんですよね(悲しい事に全員故人ですが…)。

序盤では暗闇指令の指令をこなすだけの1話完結方式が多いけど、その中にも主人公に関する謎(=80年代ドラマ定番の出生の秘密)が散りばめられ、中盤から後半にかけて徐々に謎が明らかになって行き、終盤ではかなりシリアスになり、自らの運命を受け入れた上で最後の敵と戦うという連ドラとしての面白さもあるんですよ。

 

『スケバン~』を作ってるのは東映で、お家芸でもある変身ヒーローの作風に近いテイストです。

同じ頃に放送していた本家の変身ヒーロー作品と言えば、上原正三あたりが脚本を書いたノーテンキなお話ばかりだったでしょうが(笑)、その手の作品に携わっている人たちも、できる事なら子供やオモチャ等の制約なしに、もっとハードな内容をやりたいと願っていたんじゃないかな?

その実現に近付けたのが『スケバン刑事』なんじゃないかと。

 

今では仮面ライダーシリーズが、子供が付いて来れないであろうほどにストーリーが複雑化していますが、それが許されるようになったのは『スケバン~』があったからこそ!とまでは言えないにしろ、お面を付けたキャラクターが飛んで跳ねてだけではない、変身ヒーロー作品で重めの人間ドラマを描いてもいい風潮を、間接的にも促してくれたシリーズだと思うんです。

 

…って事で、『スケバン刑事』は、斜に構えて冷笑するだけの作品ではないという事を、微力ながら世に伝えたいという話です。

“絶対に”とまでは言わないけど、“意外と”面白い作品だと思いますよ?

 

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それぞれ、『(初代)スケバン刑事』『~Ⅱ』『~Ⅲ』の1話。

つーか、こんなものまでやってるのであれば、配信は見ないという俺ッチのポリシーが揺らいでしまう…!