グレートメカニックスペシャル2007 装甲騎兵ボトムズ AT完全報告書 | ボトキチブログ

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2007年6月25日
双葉社 刊
1600円(税抜き)
本書は「AT完全報告書」として発売されましたが何をもってして「完全報告」なのか?私には今一わからないところであります。

 

まず本書を語るに「TYPE21Cプロジェクト」てのを把握しなくてはなりません。
そも「TYPE21Cプロジェクト」とはなんぞや?なんですがこれは「スコープドッグのマーキングの意味を考える」というものに端を発してるプロジェクトなんですね。
このマーキングは注意書き、ここは説明書き、ここは部隊マーク、ここは機番、、という風になぞらえていくと(部隊マークや機番はともかく)注意書き、説明書きがある機体の各所がどのような機構でどのような構造で、と解析する必要があり(じゃないとそのマークの意味付けができませんからね)、そこで架空のスコープドッグ21Cという機体をメカデザイナーとともに設定を一から作っていく、というプロジェクトなのです。(わかった?)
※詳しいプロジェクトの概要はこちらをごらん下さい。

 

 

さて、本書はグレートメカニック(以下グレメカ)初のボトムズムック本なんですがいつ頃からこんなのやってたっけかな~と久々に創刊号から読み返してみました。
すると21C的なことはは20号(2006年4月15日発売)にその記述を見ることができます。
これは新宿ロフトプラスワン・イベントレポート記事内で、まだ「21C」ではなく「21世紀バージョン」と呼ばれてる状態でしたが22号(同10月15日発売)では「21C」という呼称に確定しています。

 

 

本書には本誌再録も多々ありますが指先一つから脚部フレーム、スコタコの隅々まで「なぜ、こうなっているのか?ならばどう動くのか?動く為にどの様なシステムであるのか?」ということを大真面目に検証・考察・再構築、りデザインしています。
おお~すげぇなぁと思うとともに、いやしかし待てよ、と。
現実問題として、たかだか4mくらいの使い捨て兵器にこんなにアチコチマーキングがしてあるとは、俺は思えない!
自衛隊の車両でもいいし、米軍の車両でもいいんだけどありきたりな車両であるほどマーキングなんてしていないんですよね。(皆無とは言わないが)
逆にあんなに黄色だの、赤だの緑の機体の上にベタベタ付けてたら目立ってしょうがない。
あちこちコーションマークつけてるなんて戦車なんかよりもかなり大きい、整備に大勢の人の手がかかる航空機なんですよね。
だから21Cで提唱しているのはほぼ無意味なんじゃないかと私は思う訳です。(誰かプロジェクト途中で気付かなかったのかな?)

 

 

 

 

それを踏まえてあえて言いますが、その追求する姿勢こそ素晴らしい。
ATのマーキングを考える為だけにスタッフを集め、検証し、ATの構造を追及していき、グレメカ何号にも渡り、それを掲載し、別冊まで発売し、更には専門書まで発売となり、遂にはWAVEより21Cのガレキまで発売になりました。
これを「無駄じゃね?」と笑えることが誰にできようか?
ほぼモデラーにだけ向けた企画であるのに(井上氏曰く「フォーマッットを作っておけば後々の作品にも反映できるし」的なことを言っていたが)数年もかけてのプロジェクト、頭が下がります。

 

 

さて、そんなアツイ企画が本書では37ページに渡り、掲載されてます。
読み応えたっぷりダゾ。

 

 

その他
ペールゼンファイルズに関する記事(大河原御大のインタビュー有り)
コマンドフォークトに関する記事
本書独自のCG画多数。
プラモに関する考察(タカラタコ・バンタコ)
ATに関する考察
ボトムズコミッティー(な、懐かしい・・・)記事
コミック・AT Stories
などなどです。

 

 

評価

☆☆☆

 

 

まぁタイトル通り、メカに特化した書籍ですので。
ご腐人方にはいらん書籍でしょうなぁ~~~ww