- 狭山事件の真犯人/殿岡 駿星
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狭山事件という1963年に起こった事件。ご存じない方も多いと思いますが、事件の詳細はWikipedia などにもありますので、そちらをご覧いただくとして、この本はその事件に関する疑問点を挙げながら、新たな見解を小説風に書き綴った本で、殿岡氏自身が1991年に発行した「犯人」をリメイクした作品です。
最近、いろいろ事件が起こると、報道ステーションの古舘キャスターなどは決まって「ほんとに最近はいやな事件ばかりが起こり、時代がどんどんすさんでいっている」という風なことを言うのですが、実際のところ、時代がすさんでいっているわけではなく、昔も今も凶悪事件は起こり、あくまでもその犯人がすさんでいるということがわかります。
狭山事件は一旦犯人は捕まったので、未解決事件にはなっていないのですが、どうも冤罪の疑いがあるようで、未解決といってもいいのでは、という感じです。
こういう事件を見ていると「昔はよかった」というのも幻想にしか過ぎず、あくまで印象でしかものをしゃべっていないという気がしますし、実際のところ、事件の数は徐々に減ってきているというのが本当のところのようです。
センセーショナルに報道するからこそ、凶悪であり、残忍であり、狂気に満ちたことが最近よく起こっているように思うのであって、報道というよりも一種のプロパガンダですね。
情報量の増加、そしてそこにバイアスをかける力。どことなくマーケティングに生かすこともできると思うのですが・・・難しいですね。