心のなかの幸福のバケツ トム・ラス / ドナルド・O・クリフトン | 想像と創造を膨らませるビジネスチューインガム

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心のなかの幸福のバケツ/ドナルド・O・クリフトン
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ポジシティヴシンキングなどの言葉が流行っていますが、この本もポジティヴ心理学に基づいた本です。世の中のポジティヴシンキングについての本を数多く読んだわけではないので、一概に言えないとは思いますが、そういった類のものとは少しだけ違うように思います。


誰にでも心の中にバケツがあると、著者は言います。そして前向きなことをすると誰でもそのバケツに水が満たされる。逆にネガティヴなことを思うと、バケツの水がひしゃくで汲み取られてしまう。


そして他人に対してポジティヴなことを行うと、現実のバケツとは違って、他人のバケツにも、自分のバケツにも水が満たされる。逆にネガティヴなことをすると、両者のバケツが水が汲み取られてしまう。


より多くバケツの水を満たしたければ、自分にとって、他人にとってポジティヴなことをしましょう、と。もちろんネガティヴなことも起こるかも知れない、思うかもしれないけれど、1回ネガティヴなことがあれば、5回はポジティヴな言動を心がけましょう。心のなかのバケツが満たされていきますよ、という本です。


巻末には厚紙の友達へのバケツレター用紙が数枚ついているので、本の厚さ以上に中身の本文は少ないです。ですので短時間で読めます。そして中身の事例にしても、教えにしても、押し付けがましくないところがいいと良いといいますか、ライトタッチなので、ちょっとネガティヴ志向な人(こういう本を読むのはやはり少しネガティヴかな、と思う人だと思いますので)でも打ちのめされることはないです。


ポジティヴなことを思うかどうかで、心のなかのバケツが満たされるかどうか、満たされると人生が楽しくなって、仕事もはかどるようになる。誰でも1日に20,000回の瞬間が訪れて、そのたびにどう思うか、ということを経験しているといいます。その20,000回でどう想い、どう考えるか。そう考えると、1日1日の思考によって大きく変わりそうな気がしますよね。


本書に記載されているポジティヴになるための5カ条は次のとおり。


1、バケツの水をくみ出すのをやめる。


2、人のよいところに注目する。


3、親友をつくる。


4、思いがけない贈り物をする。


5、相手の身になる。



結局のところ、人とのかかわりという部分において、いかにバケツの水を満たすことができるか、ということなんですね。人をほめたり、プレゼントを贈ったりするのも、人によって喜び方や喜ぶものが違うということで、それは相手の身になって考えてみる。相手が何をしてほしいかと思っているか?ということを考えてみるということなんですね。


これは大いにビジネスにも関係してくる話で、B to Cであれ、B to Bであれ、その観点は非常に大事なことです。バケツの水を満たす、という考え方もステキな考え方だと思うので、そういう形でアイデアや考えをめぐらすというのはいいことなのではないでしょうか。