ブロンクス その2 | アトランティスのブログ

ブロンクス その2

昨日の続き


ブロンクスはニューヨークの由緒あるホテル


「ウォルドルフ・アストリア」でもっとも人気があったバーテンダー


「ジョニー・ソロン(ソラン)」が創作されたと言われています。


彼のカクテルはとても美味しく今でも伝説的に語り継がれているそうです。


これから紹介する文章はブロンクスについてソロン自身が語ったものです。





我々は当時、あるカクテルをデュプレックス(Duplex)と呼んでいました。

ある夜、私はウォルドルフのメインダイニング「エンパイア・ルーム」の


ヘッドウェイターであるトラバーソンからのオーダーで、それを作っていました。


『デュプレックス』は、フレンチベルモットとイタリアンベルモットが同量、


オレンジピールを入れてステアするカクテルです。


場合によっては、オレンジビターズを2ダッシュします。

トラバーソンは言いました。

「新しいカクテルを創ってみないか?」

その場にいたお客様には私に新しいカクテルを作るなんて無理だという方もいました。

「私にはつくれないでしょうか?(できそうな気もするのですが)」

注文のデュプレックスを作り終えた時に、私はアイディアが浮かびました。

2ジガーのゴードン・ジンをミキシンググラスに注ぎ


次に1ジガーのオレンジジュースを注ぎました。


これで3分の2のジンと3分の1のオレンジ・ジュースの比率になりました。


そして、そこにイタリアンベルモットとフレンチベルモットを1ダッシュずつ加え、

それらを混ぜました。

カクテルグラスへ注いでトラバーソンに差し出した時に、彼は言いました。

「なかなか良さそうだね」

(私はそのカクテルを味見していませんでした)


「飲んでみて、感想を聞かせてよ」

彼はそれを味見するどころか、一気に飲み干してしまいました。

「うまいよ!いいカクテルだ!」

(それは、少なくともトラバーソンにとって大ヒットだったようです)

「それ、私にもちょうだい!」


その光景を見ていた顧客に、その新しいカクテルをつくりました。

しかし、ここで気をつけなければならなかったのは、


この時はまだ、あまり多く、このカクテルを売ってはいけなかったことです。


(オレンジを充分に仕入れなければなりませんし、その時はストックがあまりなかったのです)

カクテル『ブロンクス』の注文はその日から始まり、


それから私達はケース単位でオレンジを買い込む事になりました。

カクテルの名前ですか?


街や川の名前から名付けたものではありません。


私は1日か2日前に、ブロンクス動物園に行き、


これまで知らなかったたくさんの動物を見ていました。


お客様にはカクテルを飲んだ後に


よくいろいろな動物の私に話したものです。

トラバーソンは私に尋ねました。

「お客さんには、このカクテルの名前を何だと言えばいいかな?」

その時、私は動物園の動物達と、お客様との会話を思い出したのです。

「『ブロンクス』だと言ってくれよ」・・・




なんかカッコいい話ですね。カッコいいセリフですね。


Pもこんなセリフ言ってみたいものです。


「男ってのはなぁ、心ん中にピストルと花束をもってるもんなんだよ・・・・ 分かるか?」     

 

by おでんくんより


これPが言ってみたかったセリフです・・・



BAR ATLANTIS

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TEL 075-241-1621

http://www.atlantis-net.co.jp/


お知らせ


今月の24日、当店の眼鏡スタッフである副店長のTの誕生日です。


その日ご来店されるととても面白い光景がみられるかも・・・


23日、24日、Tは両日出勤です。


「エンTプライズ号 ヴォーグK様との死闘」 乞うご期待!!