X・Y・Z
まだ小学生だったころ
北条司によるハードボイルド漫画「シティーハンター」が大好きでした。
アニメも毎週見てましたし漫画もよく読んでいました。
単行本の第1巻の確か一話目か二話目、
作品初期のころに間違いないのですが
冴羽 獠に依頼をする方法が
あるバーのマスターにXYZを注文することだったのです。
(それ以降は駅の掲示板等に変わっていくのですが・・・)
子供のころはそれがどんなものかわかりませんでした。
大人になって初めて分かることが出来ました。
こんなに美味しいカクテルだったのだと
X・Y・Z
ラム
コアントロー
レモンジュース
一般的なラムベースのカクテルでは
カクテルの出来上がりの色が問題とされることも多く
その場合、ホワイト・ラムが指定される事が普通なのですが
X・Y・Zはサイドカーのレシピを参考にして
そのバリエーションとして作られたカクテルと言われています 。
サイドカーはブランデーをベースにしているため
茶褐色の色が付いています。
個人的な推察にはなるのですが
サイドカーが基本となって作られたとされるならば
X・Y・Zは他のラムベースのカクテルと違い
出来上がりの色はあまり問題とされない・・・
つまりベースのラムはホワイトでなく
ダークやゴールドでも良いと言うことになります。
事実
出来上がりの色が問題にならないと明記されている文献も存在するのです。
しかし
ほとんどのバーでX・Y・Zのベースには、
ホワイトラムが使われています・・・
様々な色のラムが選択可という特徴を考えると
Pは常にこれについて迷うのです・・・
自分の中のベストを探しきれていないだけなのですが・・・
もし機会があればホワイトのもの
ダークやゴールドのもの両方飲んでいただきたいものです。
X・Y・Zには
「これ以上良いものは無い究極のカクテル」とか
「これ以上のものは作れない究極のカクテル」
という意味合いが込められているとする説と
「もう後が無い」「最後の」といった意味が込められているとする説があります。
もし前者をとるなら
僕のはまだまだ程遠いように思えます。
そんな気持ちを噛締めながら
精一杯創る・・・
僕にとってとても意味深いカクテルなのです。
BAR ATLANTIS
京都市中京区四条先斗町上がる松本町161
TEL 075-241-1621