「エレメンタリーホームズ&ワトソンinNY」

 

 

アメリカドラマ版のシャーロック・ホームズ、しかもワトソンが女性!

ということで最初はどうなのかと思っていたのですが、意外に良かったです!

なんだかんだ言いつつも最後のシーズン7まで見てしまいました。

 

 

コナン・ドイル原作のシャーロック・ホームズシリーズを映像化した作品は沢山ありますが、

ジェレミー・ブレットラブ主演の「シャーロック・ホームズの冒険」が多分最も原作に忠実。

 

 

近年のリメイクブームに火をつけたベネディクト・カンバーバッチ主演の「SHERLOCK」も、時代設定が現代なだけで、舞台はロンドン、ワトソンはアフガニスタンからの帰還兵、と、意外と原作どおりの部分が多いです。この作品はスピーディでとにかくカッコいいんですよねー。

 

 

最近は映像化、パスティーシュの小説、漫画など多すぎて全て見るのは無理ですが、

① 超絶の天才だけど変人のホームズ

② そんなホームズに振り回されるお人好しのお医者さん、ワトソン

③ ホームズとワトソンのさりげなくも熱い友情

の三つが揃っているミステリーなのであれば、もう何でもありなのかな、という感じになってきてますね爆  笑

もともとバディ物の元祖のような作品なのでリメイクしやすいんでしょうし、多様なホームズが見られるのは嬉しいです照れ

 

 

で、ジョニー・リー・ミラーがホームズ役、ルーシー・リューがワトソン役の本作は、舞台がニューヨーク。

ロンドンから移住してきて薬物依存からのリハビリ中のホームズが、元医者で現在は依存症患者の付添をしているワトソンと出会い、パートナーになり、一緒に事件を解決していく・・・というお話。

 

ホームズとワトソンが異性なので、この二人が恋に落ちるのか?というところが気になってしまいますが、やはり上記③の友情はホームズ物の鉄則です真顔

微妙な言い回しとかはあるけど、基本的には心温まる友情物語。プラトニックな愛情とか、家族の絆みたいなものかもしれません。男女の(恋愛ではない)絆が描かれる、というのも現代的かも。

 

また、ホームズの薬物問題についてじっくり描かれているのも特徴です。ワトソンとの出会い方もそうだし、自助グループに通ったりとか、再度使ってしまって落ち込んだりとか、薬物依存との戦いを続ける人間臭い姿が出てきます。かっこいいホームズだけが見たい人は嫌かもしれないけど、私はこれはこれでアリなのかな、と思いました。

 

原作でもホームズがコカインを使っている場面が出てきますが(当時は違法ではなかったらしい)、さらっとした描写でした。現代でこの部分をどう扱うのかは各作品、個性が出ますね。

アメリカでは薬物問題がわりと一般的だからなのか、社会的にもオープンな形で依存症治療をやっているようで、見ていて興味深かったです。

 

本作のホームズは、性格的には結構未熟者で、ワトソンのフォローが活きてます爆  笑もちろん、観察力とか知識とかの天才っぷりは流石ホームズ!捜査のためならなりふり構わない変人っぷりも面白いし、ワトソンとのかけ合いもコミカルで楽しいです。

 

ワトソン役のルーシー・リューは、ファッションが素敵なんですよー。

アメリカにおけるアジア人女優のメイクって、日本のテレビに出ている女優さんとは違うので、最初のうちはそれに違和感がありました。けど、慣れるとどうってことありません。綺麗だなあ、スタイルいいなあ、と思いながら楽しく見られます。

 

本作のワトソンはホームズと対等なパートナーなので、自分自身でもきちんと捜査をして活躍するスーパーウーマン。昔のホームズ物に慣れていると、こんなに優秀でいいのか!?と思うくらい笑い泣き

協力関係にあるNY市警の警部と刑事も良い人たち。チームワークもいいんですよね。

 

ラスボスのモリアーティと、ホームズにとって特別な女性であるアイリーン・アドラーも魅力的でした。ホームズものである以上、出てくることはわかっていましたが、登場の仕方には「そう来たか!」と思いました。

 

あくまでもアメリカドラマとしてのホームズなので好き嫌いはあると思いますが、特にシーズン1と2はおススメです!