精神科 現代の魔女狩り -20ページ目


時は1960年代
高度経済成長期、日本中が熱病に侵されていた。

経済成長という至上命題を前に人の命など虫けら同然であった。

水俣病、四日市ぜんそく







東京の精神科もまた例外ではなかった



「お届けものです」

小太りの業者が荷物を届ける

送り先の名は藤井きよし

配達物は地獄へのパスポートだ。

だが、受取人は留守だった。

しかたなく、代わりに家族に預かってもらった。

時計の針は三時間進んだ。

受取人はまだ現れない。

そしてついにパスポートは期限が切れた。

残念ながらこの世においてはオーバーステイになってしまった。

死の入国管理局は待ってくれない。


配達人の名は桜庭章司

いったい何があったのか、何が彼を凶行に駆り立てたのか?