三者三様の個性

3人の天才が世界を席巻
おもむろに思い出す

井上君伝説
ジュニアの時代は地域で有名な野球少年で鳴らし強打超俊足
特に外野手としての驚異的な守備範囲の広さは特筆ものだったと聞く
誰もが野球強豪校に進むと思う中
井上君は地域の野球界から消えた
再び井上君の名が知られたのは地域ではなく全国、野球界ではなく陸上界
井上君は陸上インターハイを制した
日本陸上界のホープとして将来を嘱望される中
井上君は日本の陸上界から消えた

坂本龍一が1992年バルセロナ五輪の開会式テーマを担当したのは凄いことだ
それから12年後のアテネ五輪
自転車チームスプリント
日本の競輪選手が世界でもトップレベルであることを証明してくれた3人
個性が異なる3人が意気投合し、合宿を重ねた
競輪は地域の繋がりがあるようだが、3人は別の地域
賞金に目を向けず、メダルを目指した3人
合宿は3人のこともあったと記録がある
つまり、コーチも居ない3人だけ
凄まじい実力
凄まじいプロフェッショナル(とはいえお金にならない)

世界的にも傑出してるに違いない長塚智広の抜群のスタートダッシュ
伏見俊昭の絶対的スピード
そしてエースの必殺のロングスパート
日本の最終走者がゴールを駆け抜けた時、人類史上最速だった、そう世界記録樹立
日本自転車界初の銀メダルと言われるが、補足が必要だ
史上最高レベルでドイツと競った成層圏のレースだった
エース井上昌己が駆け抜けた時、込み上げるものがあった
映像は潤って見えた
3人は天才だったし、井上はやはり伝説の男だった


春の雪でおもむろに思い出す