常に複数の選択肢を持ちながらプレイしている
高校ラグビー
今季はここまで関東勢が充実している
近年の西高東低からすると若干珍しい
特に桐蔭学園がすこぶる充実している
東福岡と比較しても安定感は圧倒的に高そうだ

東西の横綱
FWとBK一体となった攻撃で、複数の選択肢を持ちながら試合を進める点で共通している
だがしかし、攻撃の進め方が全く異なり対照的だったのが興味深い
いずれも準決勝で全国区の強豪相手に大量得点、だが内容は大きく異なる

桐蔭学園はまずは縦に当たりポイントを作ることを第一優先としている
東福岡は当たる前にリリースして繋ぐことを第一優先としている

桐蔭学園で特筆すべきは2点
・攻撃時のボールリリースのタイミングが結果的に適切
・守備時に隙間が発生しない、発生する程のプレッシャーを受けていないとも言えるが
一方、東福岡は
・攻撃時のボールリリースは早過ぎたり遅過ぎたりしてる、が速やかにリカバリーしてる
・守備時の隙間はそこそこ発生する、がこれも速やかにリカバリーしてる感じ


桐蔭学園のラグビーが完成度が高いという表現は適切でない、と私は思う
更なる伸び代が大きいと思うからだ
ただ、現時点で抜群の安定感を有しているのは間違いない
更に高校レベルの最強豪相手でも、接点での強さに絶対的自信を持っていることも間違いない
これは、則ちかなりの確度で最強を意味している

東福岡は次のステップを目指し未完のラグビーをしている
そして多くの選手が複数のポジションをこなせる
準々決勝まではSO井上がスペースあるにも関わらず、一切自らステップを切らずパスとキックに専念していた
また、なんとナンバーエイトがスクラムにボールを入れていたのには驚いた
左ウィング西浦の決定力も凄いが、ボールを持っても多くの場合全速力で走らない
常に繋ぐことを第一優先としているからだ
昔の大学ラグビーより大人のラグビーをしている

東福岡と桐蔭学園
この対決だからこそ、互いに新たな姿を見せてくれるはずだ
そして、この対決があるからこそ、互いに更に進化するはずだ

春は思わぬ点差が付くかも知れないが