息をはずませ走った小道


小さな花や柔らかい土で覆われた道を


小石やでこぼこをよけながら


思い切り駆け抜けたあの頃の小さな私


長く感じられたあの道は


今の私には拍子抜けするほど短くなった


雨が降れば泥水が流れた道は


セメントで塗り固められ


土は息を潜め


お気に入りの小さな花は


どこへともなく消えてなくなった


あの道は思い出の道


あの頃の私がいる、ときの小道