ゆらっ、ゆらっ・・・


不規則な波を作りながら白いカーテンが小さく踊る


通り道をふさぐようにひいた薄く透けたカーテンに


予測できない動きをしながら風が押し寄せてくる


風は姿を隠しながらも動きをとめず


存在の証に何がしかの動きをもって瞳に来訪を告げる


薄いベールのその向こう、気まぐれな風が踊り誘うその場所に


一体何があるというのか、思い出すものは何なのか


薄れていった記憶の光彩を取り戻すそのときは


果たしていつの頃の思い出の中か、未来の幻の中か