広い空の薄雲が


空の高さを教えているよ


窓から見える桜の紅葉が


夏の終わりを告げているよ


遠くに聞こえるかえるの声が


北国の短い夏の調べとなるよ


ひやりとした風が夏を吹き飛ばし


荒い雨が大地を一掃し始めると


秋はもうすぐそこ


去る季節がそこここにちりばめた忘れ物をそっと拾えば


時間という宝石のなかにぎゅっと思い出が詰まっている


宝石はいつか砂となって風に吹かれ


大地に降り立ち再び誰かの宝石に変わるだろう


その日まで、さようなら


ペタしてね