目覚まし時計の合図に目を覚まし
時間を確認して起き上がる
空は明るく夜がすっかり明けきって
地上はすでに活動に入っている
朝6時のお決まりの放送音楽が
役場のスピーカーから流れ出し
人々に一日の始まりと動きを促す
一通り演奏が終るやいなや
待ち構えたようにそれを引き継ぐ野辺のカッコウの声
カッコーカッコーカッコー
鶏のごとく時の声を上げながら
初夏の山里に歌を響き渡らせ
ひとつの音が調べとなってこだまする
このときはこの世のものか
現実の朝を実感させつつ
夢心地に誘うカッコウの声にしばしうっとり聞きほれながら
朝の光を浴びて今日を生きる力を得る