温かい雨で溶けた雪は消え


夜来の降雪が再び大地を覆う


溶けては消え降っては積る雪


幕間なく途切れることなく続く冬の光景は


しかし永遠のものではなく


行きつ戻りつしながらも確実に春へと移行し


弥生の名残り雪が降ったとき


北国には待ち望んだ春が来る


それはまるでひとの歩みのよう


努力を重ねながらも


一進一退、同じところに留まるようにみえるが


水面下では努力の分だけ確実に進歩している


あるレベルを超えたとき


はっきりと新しい境地に目覚める朝が来る


冬の雪はそれを教えるために降るのだから・・・