点火したストーブから漂う化石燃料のにおい


とても懐かしい楽しい思い出のにおい


日が暮れかかり空がオレンジ色になった頃


おかずのにおいと共に漂ってきた煙突の煙と同じにおい


舗装されていないでこぼこ道を


ペンキを塗ったさびた自転車を走らせて家路を急いだ幼い頃


ほうぼうの家から煙突の煙があがり


石炭風呂の燃焼するにおいが一日の終わりを告げていた


はるか遠いむかしのにおいは脳を心地よく刺激し


身も心も幸せな幼い私へとつれもどしてくれる