絶望からの脱出  その3

実は退院した後は、何かが出来るようになった的な報告はほとんどありません。
1年7ヶ月の入院生活の後の、会社に復帰するまでの1年半の変化は、正直、いつどこがどうなったかを記述するのが難しい、小さな進歩の積み重ねに過ぎません。
所詮未だに、身体障害者1級なのです。
装具なしで、捕まり歩きが出来るようになったけど(実は、これが凄いことなんだけどね)所詮、未だに、歩けず、立てず、立ち上がれずのままだし、手は、掴めず、摘めず、握れずのまま。
でも、その手で絵を描いて、展示会に3度出展、個展も2度やりました。
あの頃の自分は偉かったなって思える、最近のシラケた自分がいます(笑)。

車椅子が当たり前になって、元の職場で当たり前に働き始めると、昔の自分が当たり前に思い出され、どうやってもそこには辿り着けない不満だけが残る。
それが、今の私です。
それじゃ、あまりにも可哀想なので、頑張った私に、私の復活劇は、通常の人間にはなし得ない凄いことだったのだと、自分自身に言い聞かせてあげたいです。
ということで、次回は復活劇に焦点を当てて書きます。