こぞうさんのおきょう | アトリエぽーぽー

アトリエぽーぽー

『アトリエぽーぽー』は、創作を楽しむ絵画教室。
講師あけやまひかるは、お月謝袋やレターセットなど、クラフト製品の販売も行っています。
このブログは、生徒さんと保護者さまへ発信していますが、
絵や工作について、みなさまのご参考になれば幸いです。

どうしてもご紹介したい本があるので、もう1冊。
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可愛い~!

読み終わった途端、ついそう叫んだ声を聞いて、娘が「どうしたの?」とやって来ました。
「夜に読んであげるね」

山寺の和尚さんが、病気になったので、代わりに小僧さんが、お経を読みに、檀家へ向かいます。
小僧さんは、お経を忘れないように、口の中で唱えながら、歩いて行きましたが。

途中でうさぎと会い、夢中でうさぎと遊ぶうち、お経を忘れてしまったんです。

どうしよう。たいへんだ。

うさぎさんが、
「それならお経の代わりに、歌をうたいなよ」と言って、歌を教えてくれます。
♪向こうの細道 ぼたんが咲いたよ

小僧さんは、檀家に着くと、言われたままに歌います。
聞いていた人々は、びっくりして、それからくすくす笑います。
こんなに可愛いお経は聞いたことがありません。

法事が済むと檀家のご主人は、済ました顔で、「ごくろうさま」と、おまんじゅうをくれました。

小僧さんは、帰り道、うさぎさんに、おまんじゅうを分けてあげましたよ。


書いていて、また可愛いー!と叫んじゃいました。
小僧さんも可愛いけど、それを受け入れてくれた檀家の人々の温かい心も素敵です。

ユーモラスで、穢れのない純真さあふれるこの絵本は、大人のための童話かもしれません。
読み聞かせをした娘たちも、面白いとは思ったようですが、琴線には触れなかったようです。