岡山をテーマにした映画「桃とキジ」
昨年の夏に弾丸ロケが岡山各地で行われ、今年4月に岡山で先行公開。
そして、今月9日より全国で順次公開される予定。
この監督さんが、舞台ともなった「吉備津神社」で講演会をされるというので、子供を連れて参加してきた。
昨年、一番暑い時期に行われた岡山ロケに、密着レポーター&スチール撮影担当として同行させていただいてた。
主演は櫻井綾さん、弥尋さん。
主人公の母親役を手塚理さん、父親役を甲本雅裕さんが熱演。
他にも、岡山出身の千鳥の大悟さん、江西あきよしさん、桃瀬美咲さん、ベンガルなどが脇を固める。
ストーリーは、女優を夢に見て上京したものの、芽が出ずに苦しい生活を送っていた時に、幼馴染からの一通のメールで数年ぶりに故郷へ帰る、ということから物語は始まる。
続きは是非、劇場にて〜〜^^b
岡山弾丸ロケは早朝から時に深夜までの密着で、俳優さんを間近に見られたり、スタッフの手際の良さやチームワークなど、貴重な現場を体験させていただいた。
昨年の試写会で2回、劇場で1回の合計3回見させていただいたが、あのシーンがこんな風に編集されたんだ〜と別の意味で感慨深かった。
さて、講演会。
はじめに、喜多監督の2作目の映画「ライフ・オンザ・ロングボード」の上映があった。
妻を失った定年後の主人公が、学生時代に買ったサーフボードを担いで、種子島へサーフィン修行の旅に出る、というもの。
静かな映像の中に、なんとも言えない空気感とユーモア、人間味あふれるエピソードや家族、魅力的な登場人物との関わりが心温まる映画だった。
親子、特に、父親と娘の関係性への描写が「桃とキジ」にも通じる奥深さがあって、監督自身も一人娘がいらっしゃることから、これらの共通した感覚があるのかな、と感じた。
後で、監督の講演の中で、制作当時の12年前、団塊の世代の定年が始まった時代背景などから、「生きる」「自分の場所作り」ということへの応援歌的な要素もあったんだな〜と。
去年、制作現場で垣間見た、スタッフへの気遣いや、ユーモア、決めのシーンでの張り詰めた空気感、クリエータとしての感性と、イメージを現実化させるリアリストとしてのプロデューサー魂のようなものも垣間見させていただいた。
数多くのTV番組を制作してこられた中で、24時間TVでアフリカの子供達に「筆記用具」を届けるプロジェクトでのくだりが、今の監督のメッセージに繋がっている、とのお話がとても印象的だった。
「クリエーター」の大先輩として、やっぱり尊敬できるな〜〜と。
一貫してメッセージを発信しながら、表現したい世界観を作り続けられるのは、稀なことなんだと思う。
世にヒット作を送り出している著名な監督にさえ、羨望の声が上がる所以。
冒頭の「ライフ・オンザ・ロングボード」の舞台となった種子島から、12年の時を経て、この映画の2作目制作のオファーが届き、来年からクランクイン、再来年に公開される。
この映画に影響を受けて、12年の間に種子島を訪れた人が後を絶たないのだとか。
これに続けとばかりに、各地から30以上もの相談が持ちかけられている、という。
「地域の特性を形にして表現するのが僕たちの仕事」
だが、監督はいう。
「地域の魅力を発信したいなら、まずは、その地域の人たちが知恵を絞らないと。」
そんな地域の魅力を、幅広い世代に、時代を超えて送り続けることができるなんて、「映画」という媒体の息の長さを知った。
自分の仕事は、どうなんだろう?
10年以上もメッセージを送り続ける、ひょっとしたら、自分がこの世から消えたその先も、残り続ける、そんな仕事が遺せたら最高だろうな。
喜多監督の映画のテーマは「人間再生」
映画の中のセリフで
「人間、生きているだけで幸せなんだ。生きたくても生きられない人もいるからね」
でも、最近は考えが変わってきた、と言われる。
ただ、「生きてるだけ」の人が多すぎる。
生きてるなら何かを「成し遂げる」
何かを「伝えきる」
そんな人間にならないと、ね。
講演が終わったあと、懐かしいロケ地にもなった境内を散策して帰った。
長い回廊に映る陽がものすごく綺麗。
この空気感が、監督が、「桃とキジ」の撮影を引き受けた最大の理由。
東京に続いて、大阪でも公開予定。
大阪の舞台挨拶には、あの千鳥の大悟も来るらしい♫
「桃とキジ」
■映画「桃とキジ」公開情報
新宿シネマート 2017/9/9(土)~9/15(金)
土浦セントラルシネマズ 2017/9/9(土)~
是非劇場に足を運んでみてくださいね☆
公式サイト
桃とキジ製作委員会
https://www.facebook.com/momotokiji/?fref=ts