「就労困難者」と言う視点〜障害者問題全国交流会〜
福山で開催された中小企業家同友会により障害者問題全国交流会2日目。今日は、リレー報告で、3名の報告を聞いた。鋼材の溶接・切断など、工場の温度が40度を超えるような、危険を伴うような職場で、障害者の雇用なんでとても無理!と思われた企業での採用事例。業務用のキャップ等の部品の製造・販売を行う企業での重度の知的障害を持つ男性の雇用の事例。そして、元事務局出身で、現在は専任講師による、戦後からの大企業・中小企業の歴史と、障害者の雇用を巡る行政・法律の変遷と同友会内での委員会の発足から現在までの動き。当事者の個性を受け入れつつ、仕事の場面、休憩時間や社員同士の交流などの場面で、彼らがいかに、世話と気遣いを受けながら職場に馴染んでいったか?そして、それを通じて社員が成長し、反目していた部署間の人間関係を良い方向に向かわせたか?障害者雇用へ反対していた社員が、協力的に変わっていったか?「仕事に人を合わせる」のではなく、「人」に「仕事」を合わせる。と言う考え方の元、企業内の業務を1,000の工程に分ける作業をして、障害者の能力を生かすための仕事の切り出しを行うことで見えてきた、業務の効率の見直し。その結果、生産性の向上につながった。障害者だけに限らず、病気、高齢化、介護、出産、育児など、様々な理由で、社員が今までと同じ労働条件で仕事を続けられなくなり「就労困難者」になる可能性がある。その時に、仕事の切り分けや時短など、柔軟で多彩な仕事のメニューや就業規則を用意しておければ、辞めていく社員はもっと減るはず。経営者の悩みの一番大きなウェイトを占める「人」の問題を障害者雇用をきっかけに、社内環境を見直し実践することで、社風を変えることにつながる。障害者問題は、ただ単に、福祉的な「してあげる」目線ではなくて、真剣に前向きに取り組むことで、社内環境や地域全体への良い変化を起こす可能性があるのだ。そしてさらに、環境・社風がよくなれば、従業員満足が上がり、それは顧客満足につながる。空回りが減り、地域に愛され、無くてはならないインフラのような、必要とされる企業になる。同友会の根幹の部分に、触れることができたような二日間だった。そして、経営者なのだから、当然ビジネスに昇華させていく。都道府県や地域を超えた委員会同士の連携ができれば。同行していただいた、大先輩の副代表理事のお二方、障害者問題委員会委員長、そして、各県の委員長や代表理事の方々に感謝!!!次回、第20回記念大会は滋賀県での開催。それまでに、ここ「岡山」でどれだけの変化と進化を仕掛けていけるか!?今から楽しみで仕方ない。会場ロビーで開催された物産展の様子。作業所の製品がたくさん並んでいた。クラフト製品。焼き菓子。買い込みすぎて、帰りの電車移動が大変なくらいっw1枚目の写真の彼が書いてくれた梵字の色紙。干支にちなんだ仏様の梵字をさらっと書いてくれた。名前を入れたもらって、とても良い記念になった!ありがとう〜〜❤️