ルーブル美術館散歩*『1830年7月28日、民衆を導く自由の女神』三色旗に込められた自由への思い | 東京都港区でアトリエK六本木(旧白金高輪)を主宰しております石井香生里のブログです。

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ポーセリンペインティング( 磁器絵付け)を中心に、国内外( フランス・パリ、東京・銀座)での展示会出展を中心としたアーティスト活動を行っております。また、少人数制のポーセリンペインティング教室、アトリエKを六本木で開催しております。(教室歴20年以上)

教科書にも登場する程有名なこのドラクロワの絵。
三色旗を掲げて画面中央にいる自由の女神のドラマチックな姿は、見るものの目をこの革命の時代に引き込んで行きます。
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7月27日から3日間繰り広げられた、のちに7月革命と呼ばれたこの革命は、市民が立憲王政を樹立させ、勝利します。

ドラクロワはノートルダム大聖堂に三色旗が翻っているのを目にし、情熱が恐怖に打ち勝って、祖国のため絵筆で革命に参加しようとこの絵を描いたそうです。

この革命の象徴となり、この絵の中心部分に描かれた三色旗は (大革命からナポレオン時代に用いられたものの)、この王政復古時代には禁じられていたため、熱狂的な歓迎を受けてルーブル入りしたこの絵も、言論弾圧を始めたルイ・フィリップ王から危険視され、お蔵入りされた、という経緯もあります。

この絵が言論の自由の象徴とされるのには、こういった経緯もあるのですね。

実は私、次回の展示会出展に向け、今こちらの作品に取り組んでおります。

本当は前回の作品展に出展するべく、お正月明けから取り組んでいたのですが、当初フランスで起きた事件を受けて、フランスの友人にエールを送るつもりも込めて描いていたものの、その後次々と色々な事件が起こり、戦いをイメージする絵を描くこと自体にモチベーションをなくし、しばらくお休みしておりました。
…が、戦いのイメージから、乗り越える、克服する、イメージに意識を切り替え、再び筆をとりました。

完成までまだまだ幾つもの山を乗り越えなければいけないと思いますが、ポジティブな気持ちで取り組んで行きたいと思います。
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こちらの作品は、完成致しましたら、また、制作過程も含め、ご紹介したいと思います。