4月1日に、この子が完成しました
『Dragontail/ムゲンの赤い月』
わたしたちは時空を超える
たとえ肉体は滅びても
意識は不滅
過去や未来を美しいものにしたければ
ただ気づくだけでいい
今を生きること
今この瞬間を
愛と喜びのままに在ることを
去年の5月末からの約1ヶ月半
月食と日食の空気と
夏至の光を浴び
そして今年の1月末から
途中お休みもはさみつつの約2ヶ月
この作品のテーマの通り
何度も時空を超えるような体感とともに在りました
このランプの色と佇まいが忘れられなくて
紫と蓮の花、というイメージは最初に決まった
「ユウゲン」と「ムゲン」
どちらもいれようか迷ったけど
結局ムゲンに落ち着いた
ユウゲンは「幽玄」と「有限」
出来上がってみれば
その意味合いも入れ込めたんじゃないかと思う
ムゲンをカタカナにしたのは
「夢幻」「無限」「無弦」の3つの意味を含ませていて
無弦は
月を弓に見立てて上弦の月、下弦の月と言うので
それなら新月や食の月は無弦とも言えるよね?って勝手に作った言葉なんだけど
あらためて調べてみたら
「無弦の琴」というのがあるらしく
作品のテーマやわたしの在り方としての課題というか
こういう視点で世界を見ていたいなっていう憧れが詰まった言葉だった
間や無と思える空間にこそ
すべてが宿っている
*・*・*・*・*
人解読有字書、不解読無字書。
知弾有絃琴、不知弾無絃琴。
以迹用、不以神用、何以得琴書之趣。
人は有字の書を読むを解するも、無字の書を読むを解せず。
有絃の琴を弾ずるを知るも、無絃の琴を弾ずるを知らず。
迹を以て用い、神を以て用いずば、何を以て琴書の趣を得んや。
「無絃の琴を弾く」
世の人は、文字を用いて書いてある書物を読むことは知っているが、
文字を用いていない書物を読むことは知らない。
また、絃が張ってある琴を弾くことは知っているが、
絃が張ってない琴を弾くことは知らない。
文字や絃と云う具体的なものがあればそれを信ずるが、
心と云うような抽象的なものは信じられないなら、
どうして琴や書が本当に語ろうとする心が理解できよう。
*・*・*・*・*
時間も空間も肉体も
確かに此処にあって
そして同時に「ない」ものでもあり
如何様にも組み換えることもできて
また、介入できないものでもある
わたしたちはなんにもわかっちゃいないのに
全てを知っていて
そんな矛盾さえも優しく抱き留めてくれる
完璧なこの世界
すべての命が
自分をまっとうできますように
幸せとともにありますように